テッパン

テッパン

704円 (税込)

3pt

3.9

80年代 東京――僕と不良のひと夏の物語。

中学卒業と同時に渡米し、長らく日本を留守にしていた吉田倫。吉田は旧友である寿司屋の主からの誘いに応じて、中学の同窓会に赴いた。

同窓会のメインイベントは当時作ったタイムカプセルを皆で開けること。タイムカプセルの中に入っていたのは、アイドルのブロマイドに『明星』や『平凡』といった芸能雑誌、『なめ猫』の缶ペンケースなどなど。三十年以上前に流行した懐かしいグッズの数々に、同級生たちの会話が盛り上がる。

そんな中、吉田の紙袋から出てきたのは『ビニ本』に『警棒』、そして小さく折りたたまれた『おみくじ』だった。

それらは吉田が中学三年の夏休みに出会った、中学生ながら屋台を営む町一番の不良、東屋との思い出の品で――。

平凡な「僕」と不良の「あいつ」、正反対の二人が出会った、ひと夏の切ない物語。

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テッパン のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    面白かった!
    中学3年の悪ガキとのひと夏の思い出。
    淡い友情が芽生えていく様子に共感できた。
    鉄板料理が美味しそうで食べたくなる。

    0
    2021年05月03日

    Posted by ブクログ


    普通の家の子とテキ屋の仕事と学業を両立している子のブラザーフッドのお話。
    テキ屋の仕事から社会と接している子は、どこか大人びる。人間関係の細かいお作法やレストランでのマナーも心得ている。
    普通の家の子との共通点から意気投合ではないけれど偶然のあれこれで話が展開していく。
    小さい社会の謎のヒエラルキ

    0
    2024年05月05日

    Posted by ブクログ

    ☆5に近い4。(勝手に☆5のハードルをあげてしまっているため……)
    昭和の空気感、思春期の友情、垣間見る大人の世界……。
    言葉にすると安っぽくなってしまうけれど、そういった切なさの混じったいろんな感情が呼び起こされる。
    「日本おいしい小説大賞」応募作品のため、食べものの描写がたくさん出てきて、美味し

    0
    2022年11月24日

    Posted by ブクログ

    若い頃の記憶を振り返りながら、友との出会いと別れを描いている。ほろ苦い話ではあるけど、最後は東屋の口癖「お前の顔こんなだぜ」を彷彿するやりとりに救われる。

    0
    2024年03月09日

    Posted by ブクログ

    ランキングにあった『銀座「四宝堂」文房具店』を読みたいと思ったのだが、中古本屋にはまだ出てこずで、同じ作者のこちらから行ってみる。

    同窓会で甦る中3の夏休みの思い出。
    町一番の不良、テキ屋の四代目・東屋のキャラクターが魅力的。
    おじいさん子でその祖父が語ってくれた規範と知識に従い生きていて、主人公

    0
    2023年05月13日

    Posted by ブクログ

    良かった。 まあ青春って感じですね。

    不良?笑少年と僕があの夏に起こした青春の1ページ。そのテッパンで焼くヤキソバは何よりも美味しい。

    お前こんな顔してるぜ。

    0
    2022年05月05日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ぐっと引き込まれるストーリー展開。東屋がかっこよくて、吉田と2度と会えなくなったことが惜しい いっきに読んでしまった。涙涙

    0
    2023年12月28日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    普通の中三男子・吉田が中学生ながら屋台を営む不良・東家と出会う。同じ中学のフリから恐喝されたが、何とかやり過ごした。そして二人で高級ステーキ屋でステーキを食べる。それから30年以上がたち、東家は死んでいた。そして東家の息子さんが鉄板で焼きそばを焼いていた。涙まではいかなかったが、良かった。おすすめの

    0
    2022年02月25日

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