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感覚的、幻想的イメージ、風刺と暗喩の交錯する詩的文体。時間と空間を否定した特異の作品世界を築き、「桃の園」に描かれる記憶の不明をはじめ、作品の底に澱のように淀む家族の影は、現実の不安を描出する。表題作「ピクニック」のほか、「競争者」「窓」「木の箱」「月」「既視の街」「くずれる水」「豚」「鎮静剤」「家族アルバム」「あかるい部屋のなかで」の12篇を収める短篇集。
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Posted by ブクログ
幻想的な世界観を現実に見せてくれる短編集です。素敵過ぎです。 『窓』の主人公の感覚は特にフィットするものがあって好き。『月』『木の箱』『ピクニック』 暖かくて詩的です。最後でいい意味ではずしてくれるのに、違和感無くキレイにまとまっている。 『鎮静剤』はがらっと文体が変わって、初期の村上龍氏...続きを読むを思い起こさせますね。 金井美恵子さんの描写は上品に少しエロいです。 『桃の園』と『既視の街』は特につやっぽい。 一人称と三人称、倒錯してますがそれが逆にこういう世界を作り出す良いエッセンスになってます
タイトルと表紙にひかれて衝動買い。結果は大正解。金井美恵子さんの作品にはまるきっかけになった1冊です。本にも運命の出会いってあるんですね。収録作品はどれもお勧めですが、思考の流れを直接読むような「鎮静剤」という作品がお気に入り。
「家族アルバム」驚いた。こういうの、書くのか。目白の長編がこんな感じなのかな。 短編の、昔話を語る「母」と「伯母」に安心感を覚える…
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金井美恵子
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