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「自分を変えたい」のなら、人間を超越せよ――ダークウェブと中国、両極端な二つの社会が人間の作動原理を映し出し、AIや宇宙開発などの先端技術が〈外部〉への扉を開く。反出生主義を経由し、私たちはアンチソーシャルな「自己啓発」の地平に至る――。現代思想やインターネットの最深部を駆けめぐり、未知なる事物に出会うとき、私たちの世界観・人生観は一変する! 話題騒然のnote連載読書会「闇の自己啓発会」、ついに書籍化。補論「闇の自己啓発のために」(江永泉)収録。
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Posted by ブクログ
興味のあった加速主義を中心に幅広い知識をもとに語る読書会の記録。大半が知らない知識で理解できなかったが、それによって自分の無知を思い知らされた。ここから読書の幅を広げていきたい。
社会のはぐれモノであり、論客(知識人)による自己啓発によって「正しさの奴隷」とされた社会へのアンチテーゼ。 Twitterという場で交わされる"議論"とは全く違う互いへの尊重と理性,客観性が兼ね備えられ議論。 社会の闇にこそ、今や将来を考える輝きがある。特に宇宙開発について、光速...続きを読むと物理的な距離において世界が絶対的に"外部"を持ちうる。という考えにどこか救われた。Exitがある。世界は外側に向けて開けているのだと、証明してくれた。 そして「人権のない人間>人型のロボット」と「訪れることがなかった「未来」に対するノスタルジー」どれもが外部にある知恵との接続であり、新たな見地であった。
この本で「闇の自己啓発」されるかどうかは読み手次第だと思うが、膨大な数の引用と普段用いないような概念の数々で、次に読むべき本との出会いや知識(教養?)の広がりにはなった一冊。 個人的には、ちょうど並行して読んでいる「ホモ・デウス」とリンクしている部分が多く楽しめたと思う。 「読書会」なので、読んだ...続きを読む本に関する感想とそこから連想される様々な作品、概念、思想への言及で、「XXの研究結果から~」みたいな話はあまりない。 あくまで、参加者同士が良くも悪くも勝手に議論しているだけが、いちいち連想が凄すぎるし、なんでそんなこと覚えてるんだろう(褒め言葉)というものが全体に渡っての所感。
そんな言うほど「闇」でもなく、むしろ素直な感じ。映画『ジョーカー』の感想の一言目に人間の人生に興味ないからちゃんと貧困対策をすべきという感想しか出てこないっていうの笑った。
2021-01-27 こう言う刺激的な読書会記録には困ったものだ。対象書籍読みたくなっちゃうじゃないか。 …3冊ポチっちゃったじゃないか。 と言うくらい面白かった。身の回りのいろんなことに援用してみたり。「知」ってワクワクする。善かどうかはともかくとして。
45歳の自分よりもっと若い人向けの内容との印象を持った。話者たちも自分より一回り以上年下の方たちだし。ブックガイドとしては文藝2021年春号の同会による「精神と身体改造のための闇のブックガイド」の方が有用だった。 第一部のダークウェブ、管理国家、あとは映画『ジョーカー』に関しての雑談が面白かった。...続きを読む進むにつれ観念的なテーマになっていきついていけないので流し読みに。反出生主義やセクシャリティは自分には難解、それに対しての意見もとくにない…。 通常の自己啓発が、「社会にとって都合のいい人形」に自身を改変していくことではないか? との疑義は示唆に富む。社会や政治に問題があるのにそれをいわば自己責任的に解決するための手段としての自己啓発、ライフハックという面。 それに対して徹底的に「個」「自己」であり続けるための、世間を変革するための、「常識」や大きな存在に対抗するための読書(会)=闇の自己啓発。 本書を読んで思った点は二つ。 一つは読書の重要性。反出生主義の章で話者の一人が、「生まれてこなければよかった」へのアンサーとして「もっと本を読むべきなんだ」と発言する場面は感動的ですらある。 もう一つは他者の存在。読書会でなくてもいい、ワイン飲んでメシ食うだけの集まりでもいいから、どこか根っこの部分で通じ合う他者と顔を合わせ会話する、意見交換する、のは社会への違和や生きづらさに対する対処になりうる。なんでもそうだが(仕事でも)一人でできることはストレスフリーという長所があるもののやはり限界があるとの思いを強くした。本書も複数人だからこそ会話が深まっていった面がある。 それにしても自分は、独身中年であるにも関わらず生きづらさをあまり感じず生きているのを本書を読んで自覚した。世の中がひとりものに対して寛容になってきているのもあるだろうが、生きづらさって加齢とともに感じなくなっていくところもある。歳をとると鈍感力が増すから。なぜ若い頃はあんなに他者を過敏に意識していたのだろう、と我ながら不思議になる。それこそ洗濯物干すのにだって下着を見られたくないとか考えて干してた。今は何とも思わない、誰がおっさんの洗濯物なんか気にするかよって思う。 人はどうでもいい他人のことなんて全然見ていない。俺だって見ていない。そのことを知識としてではなく感覚として身につけるにつれ生きるのが楽になっていった。それは生きていく過程で身につけたもの。生きづらさに対する答えのひとつは、だから生きていけ、じゃないかと中年の今は思う。問題の根本解決はしないかもしれないが問題が深刻でなくなるケースはありうる。付き合い方も上手くなる。
ディープな内容と膨大な注釈と引用文献。読むヒトを選ぶ一冊。共感することは少なかったが、筆者達の知識量の凄みを感じた。
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闇の自己啓発
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江永泉
木澤佐登志
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