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セクハラや性犯罪がようやく社会問題として認められてきた現在、「性」について学ぶことはひとつの必須科目となった。イシューは多岐にわたるが、必要なのは性と社会の関係にいま起きている変化を大づかみに理解することだ。#MeTooをはじめとした近年の様々なムーブメントの分析や、多彩なアクティビストへのインタビューなどを通じ、「性」をめぐるこの国の現在地を鮮やかに抉り出す批評。
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Posted by ブクログ
ジェンダーバイアスやジェンダーギャップについて学びたいと思い、手にしたのだが、想像よりも「性」に突っ込んだ内容でとても勉強になった。 日本の後ろ向きな性の常識が蔓延る状況の中、さまざまな活動をされている人の力強さが伝わってきた。 まだまだこの本に書いてあることは新常識にはならないかもしれないが、こ...続きを読むの本そのものも考えるきっかけとなっている。 まだ浸透し切っていないという点で「新常識」としたのだろう。 この本に触れ、「知っていることばかり」としている人は、どれくらいこの常識を実行できているのだろう。 話の中で言及されている話題の多くは、女性の性事情のことだ。 アダルトビデオで間違った性行為の方法を学ぶと、女性の体を傷つけることもある。 また、女性の反応が良くないということで、自分のやり方に自信をなくしてしまうこともあるかもしれない。 また、 もちろん、ジェンダーについても触れているが、セックスの話(身体的な性の方と、性行為どちらの意味でも)が多い。 自分自身を振り返っても、無関心だったり、無頓着だったりすることがたくさん書いてあった。 避妊具の話や、性的同意の話、そして思った以上に多くの人々が、日本で性についての認識を改めるための活動をしていることに興味が湧いた。 私個人は、あまり性的な話を大っぴらにしたくないという気持ちもあるし、どこかはしたないのではないかという思い込みもある。 けれども、本書を読んで自分の認識を少しずつでも改めたいと考えられるようになった。 年配になればなるほど、文化や習慣を変えるのが難しいのと同じで、性の認識を変えることは難しいと思う。 とくに、これまで不利益を被ったことがない立場の人は、無頓着になりやすいし、不利益だとか暴力だとか感じることすらできないこともある。 けれども、こうした先輩世代の人々の認識が、さまざまなことへの弊害を生んでいると思う。 性教育だって、自分の学校でどれくらい取り組んでいるのかよくわからない。 適切な知識を教える立場の人々が、性についてポジティブな考えを持てないことは大きな問題だと思う。 男性側の認識のずれや勘違いの指摘ももちろんあるが、思ったよりも女性側の無知というのもあることを知った。 たとえば避妊具だって、コンドームとかピルくらいしか知らなかった。海外だとピルだって薬局で買える…。 ピル一つ買うのもパートナーの同意がいるって、なんだかモヤモヤする。 もちろん男性だって性の問題で嫌な思いをしていることもある。 全体的に中立でありつつ、自分の主義主張をしっかり伝えようとする姿勢が感じられて、とても好印象を持った。 若い方々の生の活動の声が聞ける点もよかった。 こうした啓蒙的活動が社会を変えるための第一歩になると思う。
ホワイトハンズの系列の若いひとらしい。ネット中心に本読んで、いまの意識高い系の人々がどんなことを考えているかどんどんまとめます、みたいな感じ。そうじゃないんじゃないんじゃないかと言いたいことは多いけど、若い人なのでがんばってほしい。
東大の大学院生の方が書かれた本。若者の視点で、彼と同世代のアクティビストの活動を中心に取り上げている。参考文献がきちんとまとめられているので、この本を通して、理解を深めるために読んでみたいと思う本に出会うことができる。くだけた文体で書かれており、それが逆に少し読みづらく感じた。 印象に残った箇所を...続きを読むいくつかあげてみる。 ①「#なんでないのプロジェクト」の福田和子さんへのインタビューの中で、たとえばアフターピルの問題を男性の国会議員に提起してもまともに取り合ってもらえず、「性感染症は不妊の原因になる」と少子化問題に結びつけたり、望まない妊娠が引き起こす経済的損失に換算するなどして、初めて聞く耳を持ってもらえる状況をもどかしく感じるというエピソードがあった。確かにリプロダクティブ・ヘルスについて、男性に自分事として取り組んでもらえないもどかしさは理解できつつも、何かを動かすにはお金の話に結びつける必要があるというのは、当たり前の事のようにも感じた。 ②「AV教科書化に物申す」と銘打たれたシンポジウムで、AV関係者が口を揃えて「あれはフィクションだ」「普段のセックスはもっと地味」と言っていたというエピソード。もしそうであるなら、そのことを作品内でテロップを出したりパッケージに書いたり、普段からもっとそういった啓蒙をするなど、ああいうものを作って世に出している責任を関係者はきちんと果たしてほしい。また政府に対しては、性産業をグレーゾーンに追いやるのではなくきちんと存在するものとして扱い、内容のゾーニングについて制度化もしてほしいと感じた。 ③性産業に携わる人がコロナの給付や助成の対象にならなかった問題について、自己責任論とその批判の両方を批判しており、興味深かった。社会保障や福祉は、困った状況に陥った人が犯罪に走るなどして社会の他の構成員に害を及ぼさないためや、苦境に陥る人を減らしてよりよい社会を作るために支援されるべきであって、その状況に陥った責任の所在はそもそも関係ないという考え方で、非常に腑に落ちた。 他にも、性教育のあり方、性的同意、セクスティングの是非、女性の社会運動への「からかい」の問題など、興味深いテーマが多く取り上げられており、ジェンダーや性の問題に興味を持った方が最初に読むのに適した本だと感じた。
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知らないと恥をかく「性」の新常識
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齋藤賢
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