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女性の書き手による女性が主人公の小説を,女性の目線で読み解くことを通じて,今を生きる少女たちが「子どもから大人になる過程」で出会うさまざまな経験や悩みに迫る.主人公の抱える「生きづらさ」を多面的にとらえながら,多感な10代の生き方を模索する.ブックリストとしても最適な1冊.
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Posted by ブクログ
子供にとっては学校だけが世界に見えてしまう。そしてその学校という枠から逃げるという発想を描くことは難しい。学生時代にこの本を読んでいたらもう少し楽に学校生活が送れていたかもしれない。子を持つ親としては自分の子供にも読んでもらいたい本である。
内容: 女性が書き手による、女性が主人公の小説を、 女性の目線で読み解いていくことを通じて、 今を生きる少女たちが 子どもから大人になる過程」で出会うさまざまな経験や悩みを浮き彫りにしていく。 1章 教室、スクールカースト、いじめ、不登校、友情 2章 恋愛 いろんな愛のカタチ 歪んだ愛のカタチ 3...続きを読む章 親子関係 親子とは 虐待や毒親 4章 大人になるとは 人生のゴールはどこ? 感想(個人): すごく苦しくしんどい10代だった。モヤモヤして。 でも本を読まなかった。開くのは雑誌や漫画ばかりで。 心のモヤモヤを、ドロドロ、 人に吐き出せない感情や自分でもよくわからない事。 そんなのが渦巻いている自分は、別に変ではないんだなって、本を読んでいたら気付けていたかもしれない。 印象に残ったのは3章、家族の話。たしかに、家族というのはプライベートなものだから、『いろんな家族のカタチがある』ということは知っていても具体的にはわからない。本を読むことは、家族の多様性を知る大きなヒントにはなるかもしれないな。邦画の映画はよく見るのでそこで『いろんな家族のあり方』は覗き見ることができたけれども。
女性作家による女性が主人公の小説を読み解き、今を生きる少女たちの生きづらさや葛藤を浮き彫りにする。 教室、恋愛、家族、大人をキーワードに導き出されるものは、どうしようもない現実。しかしその先には希望もあることも示唆する。その力が小説にはある。
こういう、本から色々なことを読み解く新書は好き。 本の文章を分析することで、自分にとって救われるようなことが書いてあると分かる。 今、ローティーンの自分が読んで感じることと、時間が経ってから読んで感じることは違うと思う。 でも、「女の子」がどういう風にこの「社会」を生きていくのか、生き抜くことが出...続きを読む来るかというのは変わらないと思った。
7歳から12歳まで学校に行かず家で過ごし本を読みまくった著者が、思春期の女の子の心の中を探るキッカケとなるような本を紹介してくれてます。 内容はみな、けっこう重いです。でもだからこそいいのかもしれません。世の中にはいろんな家庭があり、いろんな人生があるんだよと。 自分とは真逆の真面目な本ばかりの巻...続きを読む末のリストの中に『臨死‼︎江古田ちゃん』を見つけて急に親近感を覚えました。 江古田ちゃんはムスメも大好きです(笑) あと表紙のイラストが最高。 物語を読むときは、女の子はだれでもお姫さまになれるんです。
自分のことはもちろん、周囲との付き合い方について考え、悩み、一番大きな変化の時期である思春期の女子たち。そんな彼女たちを対象に、「学校」「恋愛」「家族」そして「自分自身」にそれぞれ章立て、多くの本を紹介しながら女子の生き方を考えていく。 こうあるべきといった表現は一切なく、女子に寄り添い、乗り越え...続きを読む方を一緒に紐解いてく。ひとりで抱え込みがちなぐるぐるした感情も「それでいい」とまるっと肯定してくれる姿勢に、きっと思春期の時期に読んで良かったと思える本が見つかるはずです。 巻末には引用した作品+αがまとめられたブックリストが掲載。多彩な選書で興味深い(まさかの『江古田ちゃん』!乙女とは裏腹に逞しく成長しそう笑)。
大人になるまでに 十代の頃は不安でいっぱいだった。 溢れる自意識をコントロールできず、些細なことで傷つき、必死でもがいているがその方法が間違っている事にさえ築かず、それを指摘するものを糾弾する。 痛々しい。 だが、その結果なんとか折り合いを付けられる場所を見つける。 私の悩みは誰よりも深くて特別!...続きを読む!とおもいながら、内容は恋愛、友人、家族、将来というカテゴライズされたものばかり。 だからこそ、色々な解決方法がある。 その一つの方法が読書だ。 著者がこれまで触れてきた本の中から、十代の悩みに答えられるであろう本をピックアップ。 第二章の「恋愛」は大人になっても悩みの種。 恋愛小説やマンガがずっと売れるのはそのせいかもしれない。 どんな恋愛をしているかでキュンとする箇所は違う。 大人になって読んでみると、「その男勝手すぎるだろ」とか「女は家って考え方はどーなの!?」なんていう、紫煙をくゆらせながらバーカウンターで息巻いてしまうようなものもあるのが、恋愛まっただ中だと涙涙のものも......。 著者は大人としてのアドバイスと、自分に取ってベストの物語は探すしかないと言っているがその通りだと思う。 お勧めは手当たり次第だ。 疑似体験をすることで、少しずつ大事なことが見え、それを実践できるのだと思う。 第三章の「家族」については読んでいて苦しい物語が多くあげられている。 物語の登場人物たちと自分を比べて、「私の方がまだマシ、でも、こんな考え方をしている自分はなんてイヤな奴」と思う必要はないのだ。 それで自分が救われて、他人に優しくできるのであれば物語の役割は全うできたということ。 そして、多様な形の家族をそれで良し、と思えばいいのだ。 お父さんとお母さんがいて、子供がいて、お父さんは会社でお母さんは家にいて、おばあちゃんの世話をしているのがフツウ、と言っている方がフツウじゃない。 みんな違って、みんないい、のだ。 第四章「大人になる」こと。 私は今でもわからない。多分これから先も。 でもそれでいい。 取り返しのつかないことなんて、そんなに多くはない。 だから、不安で扉を閉め切るのではなく、大きく開け放ってほしいと思う。 そのためには、無駄なように思えることもたくさんやって、たくさん傷ついて、たくさん泣けばいい。 そんな著者のメッセージを私のメッセージと混ぜて筆を置く。
『生き辛さ』を感じる女子のためのブックリスト。 けっこう読んでない本ばかりだったので、少しずつ制覇していきたいなぁ。
女子の悩みとは言いながらも、引きこもりや売春などの世間でいう一般的ではない境遇にある女子向けに書かれていると思う。 女子というバカみたいにスカートを短くして、ヘラヘラ笑っているような一般的なイメージに反発する者、あえてイメージ通りに行動する者。 どんなに努力をしても、周りは所詮見た目という性的な魅力...続きを読むでしか評価をしてくれないことなど、共感できる部分がないわけでもなかった。 女子は何やかんやいろんなものに雁字搦めで生きづらいと思う。 悩みがあっても作中で言及されるほどの悩みやひどい境遇でない私にとっては、そこまでは役には立たなかった気がする。
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貴戸理恵
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