バグダードのフランケンシュタイン

バグダードのフランケンシュタイン

2,376円 (税込)

11pt

※この作品には販売期限があります。2024年12月03日を過ぎると販売を終了致します。

連日自爆テロの続く2005年のバグダード。古物商ハーディーは町で拾ってきた遺体のパーツを縫い繋ぎ、一人分の遺体を作り上げた。しかし翌朝遺体は忽然と消え、代わりに奇怪な殺人事件が次々と起こるようになる。そして恐怖に慄くハーディーのもとへ、ある夜「彼」が現れた。自らの創造主を殺しに……!!

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バグダードのフランケンシュタイン のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    ーー今は全くの混乱状態である。起きているどの事件の陰にも論理など存在しない。(p.378)

    正直なことを言うと、読みやすい作品ではない。まず、名前が覚えられないからなかなか先に進まない。「あれ?これホテルのオーナーだっけ?ジャーナリストだっけ?ん?死んでる??」といちいち人物紹介に戻りながら読み進

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    2021年06月06日

    Posted by ブクログ

    怪物は、ネットリンチ、世論、戦争というシステムのような自己目的化するタイプの集合的行為なのではないか。
    フランケンシュタインの怪物に特定の顔がない、多くの人が顔を見ようとしても見られないのと、物語のわかりやすい筋が用意されていない、中心人物がいないというのは重なっている。イラクという場所が、多くのア

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    2021年05月22日

    Posted by ブクログ

    作者はイラクの小説家、詩人、脚本家、ドキュメンタリー映画監督。
    湾岸戦争が終わり、イラクに暫定政権が樹立した2005年のバクダードを舞台にしたイラク小説。未だに爆弾テロは日常的で、住民たちは民族も宗教も人種も入り混じり、彼らの使うものも世界中から集められた中古品。
    そんな混在の象徴として出てくるのが

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    2020年12月12日

    Posted by ブクログ

    『これらの法則に従って何かが起きるとき、人間は不思議に思い、こんなことは考えられない、超自然現象だと言う。また、最良の状況であれば奇蹟だと言う。そしてそれを作動させている法則を自分は知らないのだとは言わない。人間は自らの無知を決して認めない、大いに勘違いをする生き物である』―『第九章 録音』

    「誰

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    2020年12月09日

    Posted by ブクログ

    イラク戦争の後2005年のバクダードを舞台に理不尽に殺されたものたちの声が形となって現れたような物語.死体が縫い合わされて動きだすという設定がフランケンシュタインを彷彿とさせるがこちらはもう少し論理的?な説明がなされている.登場する個性的な人物たちが自分のことだけを考えて行動することで名無しさんと呼

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    2021年02月04日

    Posted by ブクログ

    面白い。そして興味深くもある。

    日常の中に自爆テロが存在するということ、そして神様が存在するということが、あぁ…こういうことなのか…とずっしりくる。
    もちろん、それが当たり前の世界で生きるその感覚は分かりえないのだけれど、なんだろうな…

    追体験とまでは言えないかもしれないが(おこがましい気がして

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    2021年01月20日

    Posted by ブクログ

    舞台は2005年、自爆テロが連日のように続くバグダード。物語は一人の古物商がテロで亡くなった親友の死を悼むかのように、親友を含む無数の遺体の各部を人間一人分の遺体に縫い合わせるところからスタートする。この遺体が自身を構成する各遺体の復讐を遂げるためにフランケンシュタインの如く動き出すー荒唐無稽とも思

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    2021年01月03日

    Posted by ブクログ

    「作ったもののせいで自らが破滅していく」という意味でのフランケンシュタインだと思いきや、まんまの怪物側かい、いいよ、嫌いじゃないよ、このホラ吹き老人のヨタ話を物語にまとめました的な展開、むしろ好きだよ

    0
    2022年09月27日

    Posted by ブクログ

    自爆テロが相次ぐ日常が舞台となれば、このあり得ない設定が逆に良いのかも。なかなか高度な作品かと思う。
    ただ、翻訳に少し違和感。エジプト人のしゃべりがいきなり関西弁だったりする。現地の人と差をつけたかったのだろうけど、アレっ?てなった。

    0
    2021年08月27日

    Posted by ブクログ

    テロが当たり前にある日常生活の中で起きた不可思議な連続殺人事件。
    自分の意志で動く死体の行く末、そして物語の着地点が見事でうわーっ!!と電車の中でひっくり返りそうになった。
    一番怖くて泣きそうだったのが「それでも政府の言うことは正しいのだ」という文章だった。
    何が起きたとしても、政府が言ったならそれ

    0
    2021年06月29日

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