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つき合った途端「オレの言うことをきけ」と言う彼。「好きなら相手にあわせるのが当たり前」と思う私。「恋愛って相手を束縛することなの?」「一方だけが我慢するのっておかしくない?」。様々なケースから不幸せにならない二人の関係のあり方を考えていく。デートDVに陥らない恋愛の形とは? 巻末には相談窓口を付す。
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Posted by ブクログ
こういう本を自分が子どものころに読みたかった。 岩波の、ジュニア新書だけど、身近にヤングアダルト世代がいる大人にも読んで欲しい。 マンガのシーンを例に出していたりするのも分かりやすくてよいと思う。
法律や法的な考え方を分かっていなくても理解しやすいように、言葉遣いや構成がとても練られている。ターゲットは中高生なんだろうが、大人が読んでも十分に読み応えがあり、説得力がある。 子供だけではなく、すでにパートナーがいる大人も読む必要がある良書だと思う。
はじめは、恋愛指南の本だろう、せいぜい性教育ってところかな、そんな軽い気持ちで読み始めた。 しかし、中は全く違っていた。 確かに恋愛指南ではある。 ただ、こうすればモテる、愛される、そんなことではなく、「二人の関係は対等」という部分にフォーカスした本だったのだ。 そんなの当たり前でしょ? そう、当...続きを読むたり前だから「基本のキ」なのだ。 当たり前のことが当たり前にできているか? これは大人になって社会に出ても言われることだ。 できていない人が多いから、大人になっても「挨拶はちゃんとする」「人のせいにしない」と言うことが言われるのだ。 恋愛に関してもそう。 基本を忘れてしまわないように、わからなくなったら相談するように、それが本書の主張なのだ。 デートDV。 最近よく聞かれる言葉。 付き合っているんだから、好きなんだから、それは相手に自分の要求をすべて飲ませる魔法の言葉じゃない。 本書ではLINEへの即レス、監視アプリ、リベンジポルノといった具体例が挙げられている。 どちらかが嫌だと思ったら、感情的にならず、すぐ話し合ってやめる、これが「当たり前」(だけど「理想」の)関係。 片方だけがずっと我慢を強いられるのは対等でもないし、それを強いることは愛ではない。 暴力で人を押さえつけてはいけないという話の中でプリキュアが出てきたのはちょっと飛躍しすぎの印象があった。 確かに言っていることは正しい。 暴力はどんな理由でも解決法とはいえない。 しかし、勧善懲悪ものはお話としては楽しい。 必殺仕事人、戦隊シリーズなどなど。 この辺りの深い考察は時間をかけて、様々な視点を得た中で論じられるべき部分だと思う。 白黒はっきりつけられない、矛盾だらけの中から自分なりの暫定的な答えを導き出す、それが教育の役割だと思うのだ。 話がそれたが、巻末の相談窓口一覧は良い。 使わないのが一番いいことだが、何かの時に頼れる場所を知っておくことはきっと自分や周りの人の助けになるはずだ。 恋愛とは相手と自分を尊重しながら作る関係だ。 そうでなければ、それは「恋愛」ではないのだ。
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