今昔百鬼拾遺 月 【電子百鬼夜行】

今昔百鬼拾遺 月 【電子百鬼夜行】

1,760円 (税込)

8pt

昭和29年春から夏にかけて続く怪事件。

「先祖代代、片倉の女は殺される定めだとか。しかも斬り殺されるんだという話でした」 昭和29年3月、駒沢野球場周辺で発生した連続通り魔・「昭和の辻斬り事件」。七人目の被害者・片倉ハル子は自らの死を予見するような発言をしていた。ハル子の友人・呉美由紀から相談を受けた「稀譚月報」記者・中禅寺敦子は、怪奇と見える事件に不審を覚え解明に乗り出す。(「鬼」)

複雑に蛇行する夷隅川水系に、次々と奇妙な水死体が浮かんだ。3体目発見の報せを受けた科学雑誌「稀譚月報」の記者・中禅寺敦子は、薔薇十字探偵社の益田が調査中の模造宝石事件との関連を探るべく現地に向かった。第一発見者の女学生・呉美由紀、妖怪研究家・多々良勝五郎らと共に怪事件の謎に迫るが―。山奥を流れる、美しく澄んだ川で巻き起こった惨劇と悲劇の真相とは。(「河童」)

是枝美智栄は高尾山中で消息を絶った。約二箇月後、群馬県迦葉山で女性の遺体が発見される。遺体は何故か美智栄の衣服をまとっていた。この謎に旧弊な家に苦しめられてきた天津敏子の悲恋が重なり合い―。『稀譚月報』記者・中禅寺敦子が、篠村美弥子、呉美由紀とともに女性たちの失踪と死の連鎖に挑む。天狗、自らの傲慢を省みぬ者よ。憤怒と哀切が交錯するミステリ。(「天狗」)

解説 綿矢りさ

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今昔百鬼拾遺 月 【電子百鬼夜行】 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    面白かった。続編も書いて欲しい…
    エモーショナルに叱りつける呉さんの痛快さがお約束化されている。敦子の情報整理→解きほぐしにそのお説教が加わって、それで京極堂の「憑き物落とし」に近い効果になる。

    「河童」「天狗」はお馴染みのキャラクターが小出しに登場する楽しさもあり、地理院地図で夷隅川や高尾山の地

    0
    2023年08月25日

    Posted by ブクログ

    千頁越えは京極食堂での並盛。三編合わせてだから小皿三品ってところか。定食(本編)好きな常連には満腹感に欠けるものの、味付けがらしくてそれなりに美味い。サブキャラを上手く使っているのは『河童』。饒舌で脱線してユーモアを加えてる。『鬼』鬼の副長との結び付けをもっと期待してしまった。『天狗』美由紀と美弥子

    1
    2022年12月24日

    Posted by ブクログ

    よ、読み切りましたー!
    何という達成感!
    収録作が3編とは思えない読み応えたっぷりのボリュームといつもと違う事件の幕引きのやり方に大満足。

    実は鵼の碑が発売される前に百鬼夜行シリーズを全部読破しておいて、発売と同時に鵼を読もう!とかざっくりとしたスケジュールを立てていたのですがまぁ予定通りに進まず

    0
    2024年01月10日

    Posted by ブクログ

    【2023年108冊目】
    百鬼夜行シリーズでお馴染み、京極堂こと中禅寺秋彦の妹である敦子と、「絡新婦の理」で初出した女子高生、呉美由紀を中心とした3つのお話。合わせて文庫本で1000頁超えなので、それぞれのお話が短編集とは言えません。本体もサイコロみたいに分厚い。

    鬼、河童、天狗をモチーフにした怪

    0
    2023年09月07日

    Posted by ブクログ

     3つの作品が1つになった作品。百鬼夜行シリーズの探偵役の妹が主人公の小説で、本編のスピンオフ的な作品であると理解。
     鬼、河童、天狗という文字にひかれて初めて買った、京極夏彦の作品。普通に面白いものの、過去の事件や本編を知らないとイメージしづらい登場人物が出てきたため、この作品を読見終えた次の日、

    0
    2023年07月29日

    Posted by ブクログ

    「鬼」「河童」「天狗」の合本。それぞれ文庫で読んでいたので内容としては再読。どの話も過去の因縁とか因果とかしがらみとかが根底にあった話だったわけだが、どれも最後に美由紀ちゃんが啖呵を切ってくれるのですっきりとした読後感が残る。中禅寺敦子と呉美由紀のコンビはそれぞれだけでは機能しないけれど、二人が揃う

    0
    2022年02月06日

    Posted by ブクログ

    京極さんの作品は、面白いんだけど作中に差し挟まれる妖怪蘊蓄が兎に角長いので、そこんところに興味が薄い私のような者には所々読み難い、と常々思っておりましたが、この本に収められている三作品には、いつも長々と妖怪の蘊蓄を語る京極堂さんは出て来ず、妹の敦子さんと女学生の美由紀さんが主役。妖怪(今回は鬼、河童

    0
    2021年01月03日

    Posted by ブクログ

    鬼、河童、天狗のそれぞれの単行本の出版社の、どれとも違う京極堂シリーズと同じ版元から出版された月。
    ここらへん出版社の垣根を超えたシリーズ刊行できるあたり京極夏彦のすごさなんでしょうか。
    バラバラの時の挿絵(モデルさんがお面つけて立ってるやつ)も雰囲気あって好きだったけど、今回の装丁はいつもの京極堂

    0
    2023年12月08日

    Posted by ブクログ

    ストーリーが女子高生と敦子の視点で進むからなのか、狙ってる?と思うほどに読み難い。
    京極堂の説明って言ってること難しいけど、整然としててわかりやすかったな、と実感したわ…...。

    0
    2023年07月30日

    Posted by ブクログ

    ・京極夏彦「今昔百鬼拾遺 月」(講 談社文庫)を 読んだ。これは分冊で 出てゐた鬼、河童、天狗を一冊にまとめたものである。その時点で「今昔百鬼拾遺」とついてゐたのだから、最初からまとめるつもりであつたのであらう。 私は河童を読んでゐなかつた。そこでまとめて読み返さうと思つて読んだ。三編読んで感じたの

    0
    2020年12月06日

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