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公安は察知していたのか? 生き残った楯の会隊員たちは何を語ったのか? ノーベル文学賞有力候補の45歳の作家は、なぜ死ななければならなかったのか? 非公開だった裁判資料や膨大な証言資料の探索と、元自衛隊幹部や元警視庁警備課長・佐々淳行氏ら関係者への取材から、半世紀を経て今なお深い謎に迫る。
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Posted by ブクログ
三島由紀夫事件の真相に迫る作者の強い思いが伝わってくる。正直、事件から50年を経てザッと概要を知りたいと思う身には内容がやや重厚だった。 全く知らなかった視線からの気付きとしては、三嶋が楯の会を警察による治安対処と自衛隊による治安出動の間隙を縫うものとして左派に対抗し、自衛隊の出動を生起させ、出動...続きを読むした自衛隊に撤収条件として国軍化に向けた憲法改正を政治に認めさせることだったということ。しかし、70年安保が大きな騒ぎにならず警察が易々と対処できたことにより、楯の会の出番が無くなり、自衛隊に決起を迫ったというもの。 また、御人好しな自衛隊と陰険な警察という印象も持った。自衛隊は、陸上幕僚長や事務次官などトップの理解も得て、三島由紀夫や楯の会メンバーに長期・継続的な教育訓練の機会を与えた。その結果は、益田東部方面総監の拉致と、隊員は負傷させられ自害を許すといった面目丸潰れの状況に至る。警察は、筆者の取材結果によれば、事前に決起の事実を知っていた。しかし、防止もせず、自衛隊に通報もしなかった。筆者によれば、悪夢である自衛隊の国軍化を推進する三島を消すまたとないチャンスだったので、自衛隊に事前に知らせて警備を厳重にさせたり、三島や楯の会を環視するだけで切腹を許したのだと。それをバレぬように、分からなかったフリをしていたというもの。
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三島由紀夫事件 50年目の証言―警察と自衛隊は何を知っていたか―
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西法太郎
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