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ネットやテレビを通して流される膨大な量のニュースや情報…。あふれる情報の中からフェイク(偽)ニュースや誤った情報に惑わされずに「事実」を読み取るにはどうすればよいのか。長年にわたってNHKの報道番組ディレクターとして報道にたずさわってきた著者が、報道のあり方やネット情報のしくみなどを論じながら情報の正しい読み取り方を伝える。
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Posted by ブクログ
NHK出身の方なのでNHKがよく見えるというところはあるかも知れない。 しかし、それを差し引いても情報の扱い方に関してはすごくわかりやすく、ご本人の取材の経験などはとても興味深く、面白かった。 テレビとネットの違いについても分かりやすく、発見があった。 これからはもう少し情報をじっくり見ようと思う。...続きを読む いい本だった。
NHKの報道番組に長年携わってきた筆者が、ネット時代のニュースの読み解き方を分かりやすく語る。NHKに入局したのが1975年なのでかなりのベテランだ。非常に読みやすい本だった。 自らの番組制作・取材体験からニュースがどのように作られているかの説明がある。ネットニュースとの大きな違い(昔との技術の違...続きを読むいはさておき)は、取材、編集の段階で幾重にもチェックが入るので、そこで不確かだったり不適切な情報は切り落とされていくことだ。そこで多くの人の意思が入るので、自由度の制約はあっても「正しさ」の確率は確実に上がる。 筆者は技術の進歩による速報性は評価しつつも、タイトル通り「その情報は本当なのか?」を冷静に見る頭をもって欲しいと説いている。NHK局員という立場で情報源と密接に触れあうことでより正しい情報を多くの人に知ってもらいたい、と報道に携わってきた筆者ならではの説得力があった。
マスメディアとソーシャルメディアの違いを端的に説明してくれている。小学五年生くらいから理解できる内容。ただし、取り上げられている事件が1970年代くらいまで遡るので、その辺りは大人が説明する必要あり。 事実関係を手間暇かけて確認する+公共性や公平性が求められる(倫理的なハードルが高いし、視聴者がチェ...続きを読むックして批判できる)=信頼性が高くなる(はず)なのがマスメディア。 (即時性と面白さ+権力の圧を受けない)÷(第三者のチェックが入らないので誤りや偏りが野放しになりがち+発信者の匿名性が高く責任追求が難し+プラットフォーム企業が倫理的な課題に消極的)=受け取り手のリテラシーの程度次第で毒にも薬にもなるのがソーシャルメディア。 と理解した。 何事もバランス、というありきたりな結論に至ったのだけれど、それ以外ない。 騙されないためにはこれさえやれば大丈夫!という情報には騙されんぞ。
情報過多な時代の今に読むのはいい本だと思った。 ただ、本の中間あたりが出来事の羅列に感じられ、読むのが少し億劫になった。
まず「ちゃんとした情報の見抜き方」みたいなものがほとんど言及されていないことにマイナス。過去の有名な事件における自分語りをするだけで、僕はそれはそれで興味深かったけど、失望する人は多いように思う。 それから、ネットはダメ、テレビはよい、で終わってしまっていることもマイナス。テレビがどれくらいでたらめ...続きを読むだったか、そして今もいろいろ「やってしまう」のか、それなりにネットに親しんでいる人ならみんな知っているのだが、そのへんはほっかむり。なんじゃそれ。 ということでマイナスポイントは大きいんだけど、まあさっと読めたのですすごくおまけで星3つ。
本当に信じられるメディアとは。 著者は長くNHKの報道番組にディレクターとしてかかわってきた人で、阪神大震災や東日本大震災などの災害に対する報道や、日航機の墜落事故、昭和から平成への代替わりなど、大きな日本の節目に、どのようにテレビで伝えるのかを考えてきた人である。 インターネットが発達し、SN...続きを読むS等で個人的な情報発信が容易になった時代に、マスメディアはどのように生き残るのかについて述べた本と言ってもいい。フェイクニュースの影響や、テレビなどのマスメディアを信用しない人の心情について、その国による差や対策なども述べられている。決してテレビの将来に悲嘆的ではなく、あくまで現在の状況から冷静に分析をおこなっている印象。繰り返し述べられているが、「事実に基づく情報」を発信するために、確認をするテレビの姿勢がこの本でも表れていると感じた。 テレビであろうと、インターネットであろうと、そのメディアの特徴を知り、「事実に基づく情報」であるかどうかを常に探ることが、これからの時代には求められている。あまりに巧妙なフェイクニュースも増えるだろうし、利益や感情を優先した情報発信も増えるだろう。でも、たとえ焼け石に水としか思えなくても、googleやfacebookなどのプラットフォームである大企業や、各国の報道機関などが、事実確認をおこない、警鐘を鳴らしていき、受け取る人が常に批判的な姿勢をもって情報にアクセスすれば、悪い方向にはいかないと思いたい。
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塚田祐之
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