気になる。でも、読んでがっかりさせられたら嫌だなあ。そんな後ろ向きな気持ちが拭いきれずに2ヶ月ほど手に取るのを見送っていましたが、予想していた以上に良かったです。
婚活がどうのこうの、とかHow to get a 外国人 boyfriendとかいうことではありません。
「幸せ」って何なのか、誰が決めるのか。とても大切で、とても難しい命題だと思います。
10年以上の海外生活を経て日本に帰ってきて、日本の忙しさ・めまぐるしさに取り込まれそうになっていた私にとっては、原点を見つめ直すきっかけになった本でした。どんなに苦しくても、自分で決めなくちゃいけない。それは逆にいえば、どんなに苦しくても、自分が決めたことなら乗り越えられる。誰かに与えられた「幸せ」の定義では幸せになれないひとがいる。もちろん、幸せなひともいるでしょうけれど。
〇〇でないといけない、といった考え方では全てのひとを幸せにすることはできず、でも、〇〇が社会に浸透していればいるほど、〇〇でなければならないような気がして疲れてしまう。
そうではなくて、〇〇以外のものでも幸せになれるのなら、それでもいい。言い尽くされた言葉ではありますが、彼女の体当たりにも近いエッセイを読んで、お金や仕事や地位じゃないんだなあと思いました。本当に。
「一ヶ月分が一生分と思われるほどの愛情を注がれ」という彼女の言葉に、思わず涙してしまいました。
愛されるのも、愛するのも、本当に大事なことだと思います。