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めくるめく上質。芥川龍之介「羅生門」、村上春樹「ノルウェイの森」、シェイクスピア「ハムレット」、トールキン「ホビット」……。翻訳の世界を旅しよう! AIにはまねできない、深い深い思索の冒険。山本史郎(東京大学名誉教授)翻訳研究40年の集大成。
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Posted by ブクログ
とある時、先生の講義を受けたことがあります。英文学のみならず、松尾芭蕉など日本文学も重要視なさるお方です。トールキン作「ホビット」やモンゴメリ作「赤毛のアン」への情熱、印象的でした。
翻訳者としては正座で読む本。私が文芸翻訳に近いジャンルが苦手な所以もこういうところ。翻訳家になる将来が見えていたのなら、東大にいるうちにこの授業を受けてみたかった
翻訳のプロが明かす極意が満載の好著だ.第6章 翻訳家の仕事場 では、あまり馴染みのない『ホビット』だったが、適切な訳語を探りだす思考過程が克明に辿れる記述が素晴らしい.最終章の新たな翻訳モデルの解説は、翻訳までは行かないでも英文を読む極意を教わった感じがする 軽妙な論考だと感じた.
8章「たのしい川辺」の翻訳の事例はなかなかショックだなあ・・・ 自分も技術翻訳でくってたことは若干あったが、文芸翻訳はくそ難しいことを直感していた(もちろんその仕事はしなかった)が、その理由が明確に論じられている
言語が違うということと、認識の問題について、考えるきっかけをつくるのが語学教師の役割でもある、ということかな。
同化翻訳と異化翻訳の論究が面白く感じた。 コンテクストが異なる言語同士でコミュニケーションする事の不思議さを思う。 ビジネス実務で、会議の報告書作成をどのようにすべきか、にも通じるものがある。
翻訳とは何か。教鞭を取り続けた作者の最終講義をもとにその本質に迫ろうという本。正直に言うと掴みきれなさが残った。ただ、嫌な感情ではなく、このもやもやをほぐし、知りたいと思う。言葉の勉強をもっとしたい。
異化翻訳と同化翻訳の違いや、「意味は言語に先行する」ということもあるというのを学びました。 ただ、そんなに面白い内容とは思えず、「当然そうですよね」というふうな確認作業をするような本でした。 翻訳「論」というよりは、文化的な知識や英語の知識は必要だとしても、もうほぼ感性の世界に近いような気がしました...続きを読む。 ・面白かった点 英米の小説では三人称(「神の視点」)で書かれることが多い。それ故に、翻訳の際は認証の変化がなされることが多い(「同化翻訳」)。p73,ルース・レンデルの例が秀逸で、英米の小説らしく「神の視点」で書かれた翻訳には全く良さを感じず中学生が訳したのかと思えるほどだが、日本小説らしく一人称(妻リンダの視点)から翻訳すると、スッと入ってくる。
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翻訳の授業 東京大学最終講義
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