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「すべての大事件の前には、必ず小事件がある」と、文豪・夏目漱石は言った。本書では、激動の昭和史の“年表の行間”に、自称、歴史探偵の著者が潜入。「芥川龍之介が支那紀行文に書き留めながらも見落としていた日中関係の本質」「開戦の詔書の中の大いなる欠落点」「A級戦犯七人のお骨のゆくえ」など、著者のジャーナリスティックなセンスでなされる推理に、歴史探偵の真骨頂が発揮される。
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Posted by ブクログ
平成の時代となった今、昭和は既に歴史である。本当にそう考えて良いのであろうか。祖父母たちが生きた時代であるにも関わらず、小中学校で教わった太平洋戦争の時代が全くリンクせず、身近な証言者たちから何も聞かなかったことを後悔している。 小中学校で教わった昭和史は短く内容の薄いものであった。現代に繋がる昭和...続きを読む史は非常に重大なものであると思う。また現在、国家として抱えている問題の多くはこの時代に起因しているとも思う。従って歴史の勉強は是非とも現代から遡ることとし、内容も深くあって欲しい。天皇の戦争責任も結論は出ないかもしれないが、大いに議論し考えることが重要だと思う。
昭和に生きていない人間なので、昭和の時代における天皇の意味、国民にとっての存在意義は、イメージするしかないが、今とはかなり違う気がする。 特に1995年に書かれた文庫化に伴うあとがき。かなりシビれた。歴史が見るように国家の衰亡は精神の支柱となっていた理想の衰微。それによって統一のエネルギーを失う。と...続きを読むいうところ。 筆者は日本も似たようなところがあると指摘しているが、あとがきを書いた20年後の現在では、さらにその状況が加速しているような気がする。 昭和は精神の支柱が天皇だった。では今は?深く考えさせられるあとがきだった。
勉強になった。 平和に対する考え方を改めて自分に問いかける必要がある。 学ばなくては前にさえ進めない。
約20年前の著作で、歴史探偵モノの最初期の作品のようだ。張作霖爆殺事件から昭和の終焉まで、歴史的大事件とその周辺のエピソードを丹念に拾っていて興味深い。政府首脳、軍部誰も責任を負わない無責任体制の中で、開戦になだれ込んでいく過程が悲しい。
昭和史のさまざまなトピックを取り上げたエッセイ集。 基礎情報が入っていないと大変だが、細切れに読むのには最適。頭の中で組み立てたりしながら、あれこれ発見があった。 相変わらず、昭和史(と言っても、主には太平洋戦争前後)って、何なんだろうな、と思う。 世界各地で戦闘状態が勃発している今だからこそ、学...続きを読む校で、まったく取り上げない時代のあれこれ、戦争の実態(なぜ始まって、始まるとどうなるのか)を、もっと多くの人が検証すべきなのではないだろうか。
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