「競技ダンス」といえば『Shall we ダンス?』や『ボールルームへようこそ』を思い浮かべるけれど、「学生競技ダンス」ということで始終友人のF氏を連想しっぱなしだった。大学時代、こんなふうに部活を頑張ってきたのかなと。「2人で」作り上げる点や、「競技」であり順位が付くという点は異なるけれど、大学オケにも通じるところが多々あって、どうしたって自分の大学時代の記憶と重ねて読んでしまった。一つ飛ばしで親子関係の代になるとかあるよなあ。それでも競技ダンスは、順位が付く点以外にも、自分の不足やミスは唯一パートナーに向かってしまうとか、固定とシャドーに分かれてしまうとかがあって、流石につらそうだ。オケにはオケで別の苦しさが(もちろん楽しさも)あるけれど、オケで良かったよと思った次第。本書にも出てきたけれど、そう言えば、母校のD大の競技ダンス部は強いと学内でも有名だったことを思い出した。HPで最近の戦歴を見たら今でも強いみたい。その昔、オケの合奏をやっていた大集会室で、別の時間帯に、本作のような青春が繰り広げられていたかもしれないと思いを馳せた。