人魚の石

人魚の石

759円 (税込)

3pt

3.7

真っ白な自称人魚の男と寺で同居することになった私。いつしか奇妙な力が芽生えて…。奇想小説の異端児が放つ長篇が待望の文庫化
小さい刻の愉しい記憶をもう一度味わうために、私は誰もいない寺に帰ってきた。私が池で見つけたのは、真っ白な自称人魚の男『うお太郎』。人魚にも見えないが、人間とも思えない不思議な生物だった。うお太郎は「この寺の周辺には奇妙な石が埋っており、私にはそれを見つける力がある。石には記憶を忘れさせたり、幽霊を閉じ込めたりする力が宿っている。早く見つけろ」と言うのだが……。書評家熱賛!奇想小説の異端児が放つ長編が待望の文庫化。

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人魚の石 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    田辺青蛙、めっちゃ好きになった。関西の話なのでなんとなく土地の感じとか分かるのもいい。滋賀とか宇治とかあんまり知らないけど。お兄さんがどうなったのかはちょっと気になるくらいでほとんどの話が投げっぱなしじゃなく、きちんと回収されてよくわかったし、最後の方に出てきたもう一人の人魚とか、祖父との関係とかめ

    0
    2020年04月07日

    Posted by ブクログ

    面白かったです。
    不思議で、ひんやりしてるのに生々しさがありました。
    主人公がぼんやりしすぎてる、と思いましたが、彼の記憶が彼自身のものではないということを考えるとそうなのかな…って思います。
    人魚、今まで物語で読んできたそれとはかなり違ってるような生物でしたが、うお太郎もヤグロも確かに人外の冷たさ

    0
    2020年10月15日

    Posted by ブクログ

    若い僧侶、人魚、不思議な石、天狗…
    怪奇譚のファンタジー要素しかないと思っていたけど、やられた…。
    殺人、妬み、取引、欲望、絶望…不思議な石に導かれた人々の黒い部分でできた物語。
    ミステリーというよりホラー。
    なれど、僧呂のユキオは頼りないし、人魚のうお太郎は雑で若者口調だし、天狗は横柄だしで、怪奇

    0
    2020年04月09日

    Posted by ブクログ

    一瞬理解できず、理解すると気持ち悪い「何か」が差し込まれ、また投げ込まれる。この「何か」を最初から詳細に言わないことで怖さが増している。
    この手の人ならざる存在が登場する作品はややもすればアニメ調の、キャラクターがうるさいだけの駄作になる。文章を読み、頭の中で絵や映像に起こす――そんな小説の楽しみ

    0
    2022年08月21日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    かつて祖父母と共に暮らした寺に住職として帰ってきた「私」。庭掃除のついでに池の水を抜くと、そこには真っ白な体をした〈人魚〉が眠っていた。「うお太郎」と名付けた人魚は「お前にはこの山に埋まる〈石〉を見つける能力があるはずだ」と言い、幽霊が封じられた石や嫌いな人間の最期が見える石など不思議な力を持つ石を

    0
    2021年10月27日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    毎日一話ずつ眠る前に読みました。
    ホラーではあるけれど、さらっと風が吹き抜けるような読み心地。

    一番人間臭いのは、天狗かも!?

    自分の記憶が自分のものではないと知るってどんな気持ち?
    うお太郎の口調にだんだん似てきてしまう。

    最後近く、うお太郎が
    「分かってないよ。寺だけじゃなく、あんたの頭や

    0
    2021年08月08日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    祖父母の山寺を継いで引っ越してきたユキオ。

    寺の庭にある池の水を抜いたら、そこにいたのは白い人魚の男だった。

    ユキオと人魚のうお太郎の奇妙な共同生活。

    山で祖父が採掘していた不思議な力を持つ石のこと。
    幽霊を閉じ込めた石、命を引き換えに土砂崩れからユキオを助けてくれた魚の石
    天狗との駆け引き、

    0
    2020年11月15日

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