生きつづけるキキ ―ひとつの『魔女の宅急便』論―

生きつづけるキキ ―ひとつの『魔女の宅急便』論―

1,320円 (税込)

6pt

4.0

ここに一冊の名作がある。角野栄子の『魔女の宅急便』である。……(中略)……さて、すでに述べたように、『魔女の宅急便』の発行は一九八五年である。一九八五年は昭和六十年だ。その後、昭和は数年つづき、さらに平成が三十年、令和に入った今、合わせて三十数年の年月が流れている。
明治が終わってまだ二十年という時に、中村草田男は、<明治は遠くなりにけり>と言った。さらにそれより長い、年号も令和になった今で言えば、<昭和は遠くなりにけり>のはずだ。
昭和が遠くなったかどうかは別として、『魔女の宅急便』は?
『魔女の宅急便』は<遠くなりにけり>だろうか?
否!
遠くなるどころか、この作品は発行当時よりもさらに読者の身近になっている。発行以来三十年以上経っているにもかかわらず、『魔女の宅急便』は書店の棚に残りつづけている。
その理由はどこにあるのか?
この書はそれを探ることが目的である。
――本文「はじめに」より

『ルドルフとイッパイアッテナ』作者・斉藤洋の視点から、現代読者にとっての『魔女の宅急便』の意味や価値を探り、各章ごとに丁寧に読み解く一冊。
巻末には角野栄子・斉藤洋の豪華対談も。

...続きを読む

生きつづけるキキ ―ひとつの『魔女の宅急便』論― のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    すこしだけ噛み合わなさそうな質問が逆に、角野さんの思いを引き出してる。結果的に貴重な対談。だから凄い本だ。編集が凄いのか、ふたりの化学反応にちがいない。

    0
    2024年02月20日

    Posted by ブクログ

    こちらのほうが、「クヌギ林の妖怪たち」より先でした。

    こちらも対談から先に読みましたが、やはり、斉藤さんの思い込み(?)を、角野さんがたしなめているように感じられました。

    本文の方では、斉藤さんの児童文学に対する考えが興味深かったです。

    「読書好きの少年少女を読者として想定してはならない」

    0
    2022年07月20日

生きつづけるキキ ―ひとつの『魔女の宅急便』論― の詳細情報

  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    講談社
  • ページ数
    160ページ
  • 電子版発売日
    2020年02月28日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    2MB

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

無料で読める 小説

小説 ランキング

斉藤洋 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す