時間はどこから来て、なぜ流れるのか? 最新物理学が解く時空・宇宙・意識の「謎」

時間はどこから来て、なぜ流れるのか? 最新物理学が解く時空・宇宙・意識の「謎」

1,100円 (税込)

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科学が捉えた「時間の本質」――時間は過去から未来へ流れて《いない》!?

時間の正体は、宇宙の起源につながっている。
時間とは何か? 時は本当に過去から未来へ流れているのか? 「時間が経つ」とはどういう現象なのか?
先人たちが思弁を巡らせてきた疑問の扉を、いま、物理学はついに開きつつある。
相対性理論、宇宙論、熱力学、量子論、さらには神経科学を見渡し、科学の視座から時間の正体に迫る。

――――
【本書「はじめに」より】
「時間が経つ」あるいは「時が流れる」とは、どういうことだろうか?
目の前に置かれた時計を見つめている自分を想像していただきたい。時計の針が、3時ちょうどを指しているのを見たとしよう。そのままじっと時計を見つめていると、秒針がゆっくりと一周し、長針がわずかに進んで、3時1分を指すのが見える。さらに見つめ続けると、やがて針は3時2分を、続いて3時3分を指す。
時計を見ている人にとって、針がある時刻を指すのを目にする場合、その時刻だけがリアルな瞬間だと感じられる。針が3時2分を指しているならば、3時1分を指す光景は過去の記憶であり、3時3分を指すことは未来の予測である。どちらも、3時2分を示す時計を目の当たりにしている「いま」のようなリアリティは感じられない。時計を見つめ続けると、時計の針は、しだいに、その後の時刻へと動いていく。この状況を素朴に解釈すると、眼前の時計が示す「いま」の時刻が、後へ後へと移動していくことを表すようにも思われる。
さて、ここで考えていただきたい。こうした「時の流れ」は、意識の外にある物理世界においても、客観的な出来事として起きているのだろうか? 言い換えれば、「時の流れ」は物理現象なのか――という問題である。

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【主な内容】
■はじめに――時の流れとは
《第I部 現在のない世界》
■第1章 時間はどこにあるのか
■第2章 過去・現在・未来の区分は確実か
■第3章 ウラシマ効果とは何か
《第II部 時間の謎を解明する》
■第4章 時間はなぜ向きを持つか
■第5章 「未来」は決定されているのか
■第6章 タイムパラドクスは起きるか
■第7章 時間はなぜ流れる(ように感じられる)のか

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時間はどこから来て、なぜ流れるのか? 最新物理学が解く時空・宇宙・意識の「謎」 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    すべてを理解するのは私の脳では不可能だが、わからないなりに世の中の新たな視点を手に入れることができた貴重な経験だった。

    0
    2024年01月02日

    Posted by ブクログ

    とても難しい長所だった

    やはり自分には量子論とかがすぐには理解できない
    実際に感じるものと違う世界が実際はある

    量子論が今現在の最先端の物理学
    時間は無数に存在している

    0
    2022年05月22日

    Posted by ブクログ

    ニュートン力学、特殊相対性理論、一般相対性理論、量子論の関係と、時空の意味。
    素粒子から成る原子、分子、ビッグバンから成る宇宙の物理。
    そして地球上で我々人類が見知っていた物質、更には生命の成り立ち。
    最後に脳の反応から時間は我々が感じているものであったとは。
    知らなかった事を総括的に説明して頂き、

    0
    2022年04月15日

    Posted by ブクログ

    これまで、分かったつもりであった点が、この本でより深く理解できた。
    例えば、時間軸を含む4次元世界では、時間も空間の如く広がりを持つと言う点は見聞きしてはいた。しかし、本書の「物体は時間方向に伸びた存在」という指摘や、ミンコフスキー幾何学の説明等々で、「時空」のイメージの解像度が増した。
    (光速度不

    0
    2021年06月13日

    Posted by ブクログ

    ニュートン力学では時間も空間も研究対象ではなく(と言い切ると語弊があるか)、天与の目盛りとして背景にある。
    ローレンツ対称性がマクスウェル方程式に見出されて相対論から時空の相対性が確立されると、時間も空間も観測系の運動状態に応じて相対的なものとなり、本書のテーマで言えば時間など物理的には存在しないこ

    0
    2021年03月10日

    Posted by ブクログ

    物理学的には時間の流れは存在しない。
    前著の「宇宙に終わりはあるのか」がとても面白かったので読んでみたが、こちらも刺激的で好奇心をくすぐる一冊でした。
    第Ⅰ部の相対論、ウラシマ効果などはある程度理解できたが、第Ⅱ部初めの「時間はなぜ向きを持つのか」については難しかった。秩序あるビッグバンとエントロピ

    0
    2021年01月21日

    Posted by ブクログ

    時間とはなにか?を論じるためには宇宙の始まりについて考えなくてはいけないの、わくわくしません?

    時間がないないと普段言っているけど結局なんなんだろう、と思って手にしたこの本。高校物理と医学を少しかじったくらいで、なんとかついて……いけ……はないですが振り落とされはせず、楽しく読めました。
    わからな

    0
    2020年12月28日

    Posted by ブクログ

    哲学的な時間論を交えず、諸科学を横断して「時間とはなにか?」の問いかけに答えを求めていく。後半、ヒューム的な「現在」に近づきつつ「ヒュームとはやや異なる現在」が解説されているあたりはおもしろい。

    「時間」という主観的な存在を「科学」というなによりも客観性が求められる分野で語ることの楽しさあふれる一

    0
    2020年08月31日

    Posted by ブクログ

    我々が時間が流れるように感じるのは「錯覚」.時間は空間同様に複数あるし,空間と不可分.どこかで聞いたような話であるが,より明確に説明されている.

    0
    2020年07月26日

    Posted by ブクログ

    3回読んだけど理解できないことばかり。
    ブルーバックスだよね。まぁだからといってこれ以下のレベルまで落とせないのかもしれない。
    頭悪いのに評価してごめんなさい。

    0
    2022年07月03日

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