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日本に広がる“イイコ症候群”とは? 本音を抑えて仮面を被る“イイコ”から脱却して、自分の本当の感情と性格に気づくための実例とノウハウを満載した一冊! 【目次より】●第一章 イイコ症候群とは ●第二章 本当の自己嫌悪が生み出す自己成長 ●第三章 癒し合える家族の条件 ●第四章 癒し成長する職場の条件 ●第五章 心のストレスマネジメント法 ●第六章 心を観る、心を聴く
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Posted by ブクログ
〇いかにストレスと付き合い、昇華させて人生を生き抜くか。病に潜む課題点は、1997年も2019年もそう変わらないようです。 「はじめに」の内容がまず衝撃的だ。 ひどい働き方だと思う。 "恩のある社長に土下座されて頼まれ、とても期限内にできそうもない仕事を引き受けた。だが休日もなく睡眠は二...続きを読む~三時間で働く毎日が何ヶ月も続いたあげくうつ病に陥った。"(p.2) このように日本人が働いてしまうのはなぜか。 そしてそうならないようにするためには、日本人個々が向き合うべきなのは何か。 この2点を、心理学の観点から徹底的に解説していくのがこの本である。 では、タイトルにある「イイコ」とはどういうことか? 冒頭に述べたすごい働き方をしている人のように、"本音を抑えて期待に応え(p.15)"ようとするのである。アサーションの考え方でもそうだが、相互に気持ちの良いコミュニケーションをとったうえで仕事を進めていくことが、お互いのパフォーマンスを適切に発揮して効果を出す近道であると思う。 そういう観点では、人に好かれようとする「イイコ」であり続けることは、自分にとって至極マイナスなのだ、ということがこの本を通して学ばされる。 また、個人的には "心の依存度は低くても慢性的な新進症状を持つ人がいる。(省略)かまってほしいという気持ちを無理抑えざるを得なかった結果、人にあまり期待しなくなり、独立心も高まったのである。 したがって意識の上では独立心が強いが隠れた感情として、「わかってもらいたかった、かまって欲しかった」という不満、怒り、悲しみなどがあり、心理的に抑圧され意識的に出てこない分、緊張は持続し、(省略)慢性的に頭痛、肩こり、(省略)を起こす。"(p.161) という部分がツボで、自分がまさにそうなんじゃないかなと、当てはめて考えることができる点では有益な教科書である。 ほかにも、多面的に、かつ様々な分析手法を使いながら、自らのストレスと戦うことを進めている。 ストレス社会である現代で、どのくらいストレスと正しく付き合うか、本当は20数年も前に書かれていたこの本が教えてくれていたのかもしれない。
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