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時間はいつでもどこでも同じように経過するわけではなく、過去から未来へと流れるわけでもない──。“ホーキングの再来”と評される天才物理学者が、「この世界に根源的な時間は存在しない」という大胆な考察を展開しながら、時間の本質を明らかにする。本国イタリアで18万部発行、35か国で刊行予定の世界的ベストセラー!
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Posted by ブクログ
私にはループ量子重力理論も関係量子解釈も選択できる能力が無いが、時間に関する結言には深く納得した。新しい人生観を知れて嬉しく思う。
元々時間論に興味があり、主に哲学系の時間論を読んできたのだが、よく訪れる大型書店で、目立つカバーと書名の本書が目に留まり、物理学系時間論の入門書であることを期待して購入。 本書を読み進めてみてまず驚くのは、その文体である。 訳者の冨永星氏の訳も秀逸であるが、一般向けとはいえ物理学系の書籍であるにも...続きを読む関わらず、詩的・文学的な表現が極めて多く読みやすい。数式も、いわゆる熱力学の第二法則(エントロピー増大の法則)で"時間の矢"を表す「ΔS≧0」の一本しかなく、一見しただけでは物理系書籍とは思えない。 しかしながら本書は、相対性理論や量子力学を勉強したことのない読者に対しても、独特の文体で一般的に浸透している時間概念を次々に打ち破っていく。 時間には向きがなく、「今」には何も意味はなく、したがって普段当たり前のように使用している「過去」「現在」「未来」という言葉でさえ、時間構造を語るには不適切であるとしているのだ。 自分がこれまでに触れてきた時間論においては、時間というものは、古典物理学の立場では座標上に変数tで表されるような絶対的なものであり、相対性理論の立場では場所によって伸びたり縮んだりする相対的なものであり、現象学の立場では記憶(未来予持と過去把持)により表出されるものである、といった漠然とした理解はしていたものの、量子重力理論の立場や熱力学的視点で考えたことなどなかったので、読み進めるほどに知的好奇心をくすぐられた。 本書で述べられている論考は、著者のカルロ・ロヴェッリが研究している「ループ量子重力理論」がベースになってはいるが、本理論について簡単に述べられているものの深く解説することはせず、時間を多角的な視点で捉えつつ本質に迫っているところが、多くの読者を獲得した理由なのではないか。 物理学視点だけでなく、デカルト、カント、ヘーゲル、フッサール、ハイデガー、ベルクソンなどといった近代哲学者の他にも宗教家、神話、詩、文学などから得た言葉や脳科学までにも言及しつつ"時間の非存在性"が熱く述べられているため、本書は理論物理学的時間論というよりも、"学際的時間論"と表現した方が相応しいかもしれない。 とにかく、これまで広く受け入れられてきた時間概念に一石を投じる内容であることは間違いなく、個人的にも久し振りに霧が晴れる読後感であった。 これをきっかけに最新理論物理学にも興味を持てたので、著者の他の作品も読みたくなったとともに、まだ読んだことのない時間論にも触れて更に見識を広めたいと思える作品であった。 時間を探求することは、人間そのものを探求することに繋がると改めて実感した次第である。 やはり、時間は深い。
とても面白かった。全てを理解したわけではないが理解出来ないのはやはり「時間」という単語が表しているものが場面場面でぶれる事、しかしながらそのブレまで含めて私達は「時間」というものを認識しているのだという事なのだろうと思った。
「すごい物理学講義」でカルロ・ロベッリにハマりすぐさま「時間は存在しない」読みました。ほとんど数式の登場しない物理学の本です。唯一の例外はエントロピー増大の法則「ΔS≧0」のみ。この式は人間が時間を捉える感覚のベースになるものであり、カルノーからのクラウジウス、からのボルツマン、は前著ではあまり触れ...続きを読むられなかった軸です。数式の登場しない物理学の本は、人間が何を感じて何を考えて来たかという歴史になり、それは哲学であり、また著者はそれを非常に詩的に表現しています。第11章でアウグスティヌス、カント、フッサール、ハイデガーを辿り、プルーストの『失われた時を求めて』にたどり着くのはこの本の領域の広さの証明です。広範、というだけでなく著者のバックボーンである「ループ量子力学」まで断絶なく繋がっているので最先端であるのです。結果的に「宇宙」と「人間」についての物語なので、本書では使われていませんが「人間性原理」に近いところにあるのでは、という読後感でした。ここらへんが微妙にモヤモヤも残っているので、もう一度読みたい気もしますが、いや、次の『世界は「関係」で出来ている』もすぐ読みたい!どっちだ?
一体この人の頭の中では何が起こっているのか。 現代最高峰の物理学者でありながら、詩人でもあり哲学者でもある。美学、音楽、文学への造詣も深く、重層的な教養のなせるわざなのか。ただただ圧倒されてしまう。 とはいえ、ご本人からしたら、目玉の裏にある襞の間の出来事、と嘯くのでしょうが。
難しい本が存在することがわかった この本の3分の1もしくは4分の1も理解できていない このような動きの影響を実際に目で見るにはうんと早く動く必要がある この差が初めて測定されたのは1970年代の事だった 飛行機に正確な時計を乗せたところその時計が地上に置かれた時計より遅れたのだ 速度による時間遅延...続きを読むは今では様々な物理実験によって直接観察することができる 記憶と呼ばれるこの広がりと私たちの連続的な予測の過程が組み合わさったとき私たちは時間を時間と感じ自分を自分と感じる
私の理解力ではつかめそうでつかめない。世の中の時間に対する本質的な答えが説明されているのはわかる。エントロピー増大の法則が秩序から無秩序への変化であり、その不可逆性によって我々は時間を感じる。したがって時間は、我々の知覚でしかない。秩序を特別とするのも理解力のない人間が勝手に決めたものであるというと...続きを読むころまではわかった。けども、、、すべてエントロピーは増大するという話だが、赤ちゃんが老人になって死ぬのは無秩序化する例としてよくあげられてるのに対して何もないところから受精卵ができて赤ちゃんになるのは無秩序から秩序になっていないか?確かに秩序=特別と決めているのは人間だけれど、例えがまずしっくりこない。
時間は物理として存在しなくて、出来事の移り変わりから認識した概念でしかない、という理解をしたけれど、エントロピーやら熱時間やら、わからない概念が多いのと、小説っぽい情緒的な文章が、何を言ってるのかわからない状態に拍車をかけて、一度読んだだけでは、腑に落ちるとこまで理解できなかった。量子力学で議論され...続きを読むていることが、一般人の私たちが認識している世界と全く異なるんだな、ということを知れたのは目から鱗だし、面白かった。
表現は平易なので、書いてあることはわかるのだが、頭に入ってこない。こういう研究分野があるのかと思うだけで、畏れ入る。
よかったフレーズのメモ 始まったものは、必ず終わる。わたしたちは過去や未来に苦しむのではなく、今この場所で、記憶のなかで、予測のなかで苦しむ。時さえなかったなら、と心から思い、時間の経過に耐える。つまり、時間に苦しめられる。時は悲嘆の種なのだ。 これが時間であり、だからこそわたしたちは時間に魅せ...続きを読むられ、悩む。 中略 時間は、この世界の束の間の構造、この世界の出来事のなかの短命な揺らぎでしかないからこそ、わたしたちをわたしたちとして生み出し得る。わたしたちは時でできている。
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カルロ・ロヴェッリ
冨永星
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