西洋占星術史 科学と魔術のあいだ

西洋占星術史 科学と魔術のあいだ

990円 (税込)

4pt

3.7

「○○座生まれのあなたは……」などと始まる「星占い」――雑誌やテレビはもちろん、ネット上でも頻繁に見かけるおなじみの存在ですが、「○○座生まれ」というのはどういうことか、ちゃんと説明できる人は実はそう多くないでしょう。ましてや、星占いはいつ誕生したのか、はじめから今見るようなものだったのか、といった問いに答えられる人となると、もっと少ないに違いありません。本書は、科学や科学技術の歴史に詳しい専門家が誰にでも分かるように、そして面白く読めるように占星術の歴史をコンパクトにまとめた1冊です。占星術を生み出したのは、現在のバクダット南方に位置するバビロニアで紀元前9世紀頃から勢力を伸ばしたカルデア人でした。天文学に長けていたカルデア人は、日蝕や月蝕、彗星の出現などを地上に起きることの前兆として捉え、将来訪れる災厄を予言する技法として、占星術を開発したのです。この技法が、のちの紀元前4世紀に登場したアレキサンダー大王がバビロニアを征服したことをきっかけにしてギリシア世界に流入し、さらに古代ローマに継承されていくのが「西洋占星術」の発展につながっていきます。当初はもっぱら天下国家の運命を対象にしていた占星術は、やがて個人の運命を占うようになりました。個人といっても、はじめは皇帝や王だけがその恩恵にこうむることができましたが、時代が進むにつれて、一般の人たちも自分の運命を知るために占星術にアクセスするようになったのです。当代随一の占星術師である鏡リュウジ氏が解説を書き下ろしたこの文庫版を手にすれば、何気なく触れてきた「星占い」も、ぐっと深みを帯びて、まったく違う魅力的なものに見えてくること間違いなし、です![本書の内容]1 カルデアの知恵2 ギリシャ人の科学3 ホロスコープの技術4 「占星社会」ローマ5 ルネサンスの大論争6 近代科学からの脱落7 現代を生きる占星術 あとがき 解説 鏡リュウジ

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西洋占星術史 科学と魔術のあいだ のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    占星術を科学として捉えてその歴史を描く、という方向性が面白い。特別な才能がなくても、法則性に則り占うことができる。つまり、科学の再現性である、と。体系化した占いは科学?

    0
    2021年11月22日

    Posted by ブクログ

    今ではもうすっかりスピリチュアルの領域になってしまっているが、かつてら占星術もれっきとした学問だったことがよくわかった。歴史が体系的に書かれており面白い。

    0
    2021年10月28日

    Posted by ブクログ

    友人からいただいた一冊。
    幼いころ、あれは学研だつただらうか。子ども向けに書かれた星座と神話の本を何度も読んだ。そこには、黄道12宮の各星座のギリシア神話、各天体の神話的性質、ケプラーの伝記、キョクアジサシの星座をもとに渡る鳥の性質が書かれていたことを今でも覚えてゐる。ギリシア神話に興味をもつたのも

    0
    2020年04月28日

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