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戦後20年、経済的にも物質的にも豊かになった日本社会。東京山の手を舞台に、一つの屋敷内に住む、父母、長男夫妻、次男夫妻の世代の異なる3カップルが繰り広げる悲喜劇。主人公の長男・木俣学と、弟・修の妻・百合子の情事をきっかけに、「箱庭のようにせまく、息苦しくそのくせ形だけはととのっている」家族が、ゆっくりと、静かに崩壊してゆく姿と、その荒涼とした心の風景を描く力作。幸福な「家族」の静かな崩壊を描く長篇小説。
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Posted by ブクログ
三浦朱門 著「箱庭」、2010.6発行。エッセイの多いと感じる三浦朱門氏ですが、結構、小説も書かれています。広い敷地に3世帯、3世代の家族が暮らす実態を描いた作品です。父母、長男夫妻と娘、次男夫妻と息子。長男木俣学が次男木俣修の妻・百合子を抱いたその出来事が、最後まで読者の心を虜にします。親の死、...続きを読む相続という問題を含め、義理の関係というものについて、深く考えさせられる作品でした。
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