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セクハラや差別が後をたたないのは、「差別はいけない」と叫ぶだけでは、解決できない問題がその背景にあるからだろう。反発・反感を手がかりにして、差別が生じる政治的・経済的・社会的な背景に迫る。「週刊読書人」論壇時評で注目の、気鋭のデビュー作。
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Posted by ブクログ
最初は理解が追いつかないところがあったけれど、自分も意外と凝り固まった考え方をしていることに気がつかされた。
問題を訴えることが盛んな時代だ。問題が問題だけど、問題だ、の問題もあるのだろう。僕はしばらく読書は数だったけど、一つの本を何度も読むことも両立していくことにした。数を読むのは自分の拾えるところを拾う傾向になる。知らないことを埋めるのにはいい。ただ、思い込みを壊すのには一つの本を読むといい。ある種、勘...続きを読む違い、汚れの自覚というかそういう修行みたいなことは必要だ。 前書きである店のデモを思い出した。このひと時代で、時代の空気に乗るのが商売のようなった。乗ってはまずい時代の空気もあるのを誰もが忘れてしまっているのではないかと思う。平成期の歴史も知っておかないと考えられないこともたくさんある。社会の問題はよくよく考えたことがないことに気づく。経緯も知らずに、説明を聞かされただけでわかった気になってしまう
最近、Twitterをちらほら見初めて、セクハラ・差別などについての意識が高くて感心したが、徐々に違和感を感じ、うっとおしくなってきた。 本書はポリティカル・コレクトネスを巡る、その違和感を言語化するものだった。タイトルの「けれど。」がその感じを出している。 「差別主義者も反差別主義者もみずからを『...続きを読む足の痛み』を抱えた『弱者』だと相手に提示して、『責任』=『負債』を他者に負わせようとしている、といえる。ポリティカル・コレクトネスが社会を覆う状況にだれもが息苦しさを覚えるのは、『とんでもない責任のインフレ』=『無限の負債』を感じるためである。そのうっとおしさから逃れようと、すべての『負債』を肩代わりしてくれる犠牲の羊を探し出し、『魔女狩り』のように『炎上』され、『自らの行為の責任をやすんじて免除する』ことが繰り返される。」(p251) この指摘すごい!内田樹によるポリコレ批判も参照されていて、好きな本なので、へーっとなる。 それでもポリコレを手放してはいけないのだ。
差別問題(及びPC問題)をこれほど総合的・多角的に論じた本は今までなかったのではないか。引用された本も片っ端から読みたくなる。
日経9月7日書評に掲載の本。 ポリコレをめぐる言説の考察。 「ポリティカル・コレクトネス」とは、人種・宗教・性別などの違いによる偏見・差別を含まない、中立的な表現や用語を用いること。しばしば、「うざい」とか「うんざり」とか否定的な意味合いを込められる。 差別はしてはいけないこと。 だけど、無自...続きを読む覚に差別をしてしまう自分は絶対的に存在する。 そんな自分を認めつつも、人の尊厳を傷つけず、人を思いやれる人になりたい、と思う。 だから、ポリコレ的視点で、自分の言動を常に見つめることは必要だな、と思う。 いっぽうで、行動経済学が示しているとおり、人間は常に賢い行動をとるわけではない。また、厄介なのは、差別する側にも一定の合理性があることだ。 本書の立場は、ポリコレへの反発から問題点をあぶり出し、それを乗り越えることを目指す。 民主主義は同質性を求めるので、異質な者を排除しようとすること、多様性を認める自由主義とは経済成長がないと折り合えないこと、など目を見開かせる記述が多い。 ただし、差別問題について、明確な結論まではたどり着けてない、かな。 差別はそれだけ根深い問題、ということ。 文字が大きくて1ページあたりの文字数が少ないので、サラッと読めるかと思ったが、読み進めるほどに難しくなり悪戦苦闘した。でも、さらにしっかり読み込んで、理解を深めたいと思った。
民主主義(アイデンティティポリティクス)と自由主義(シティズンシップ)という概念がそもそも「対立する」ことすら知らなかった身としては目から鱗だった。差別(ハラスメントなども含む)は、人が多様であるが故にいかに避け難いか、そしてポリコレを大義と出来るか否か、についての論考。現在の「分断」の深淵を垣間見...続きを読むることが出来る一冊だと思う。と同時にこの本は自らを「左派」と自認する人々にとって踏み絵のようなものでもある。人間も世界も恐ろしく複雑だ。
基本的にはロールズの正議論に則り、「正体が無知のヴェールに包まれた状態」におけるものに立脚していたいものの、生得的な違いなどにより、平等ではない事実(女性のほうが感情的だったりすることを裏付けるデータだったり、人種によってIQ平均値の統計的な差異が認められていることなど)により、それが上っ面な正義で...続きを読むしかないことが明らかになってきた。また、女性の平等を求めたとしても、それに見合う効能とコストがあるのかと指摘し、棄却するような功利主義(それぞれの正義や道徳の対立を効能とコストの観点から回避する)も台頭している。また、過剰に平等を求めた先に、自分の内在する暴力性(Aを言うなら、BはどうやとかA’のことはいいのか)を過剰に取り上げることが多くなり、発言するのも気が引けるようなそんな堅苦しい世界になっているようにも感じる。 でもそれでも、中国のようなアーキテクトによって人間をコントロールしようみたいなものや差別に対抗するには、道徳や正義を発揮する必要がある。非常に脆弱で曖昧な主観的なそれに立脚することのみが人間としての矜持とすら今この本を読んだ後に感じる。この本を読む前まではこの昨今の生きづらさや発言のしにくさがめんどくさく、鬱陶しいものだと感じていた。もっと自由に生きたほうがいいに決まっているとすら思っていた。どちらかといえば、功利主義的な人間(だからIT企業で働いている)だし、性質の違いがあるのだから完全な平等は成立しないと思っていたが、そんな事実や主義も勘案したうえで、平等を求めること、そのポーズの意義を最後の天皇の章で感じたように思う。 データ分析やIoT、DXなど数字で語ろうとする機会は非常に多いし、それが有用である側面もわかりつつ、道徳心や正義にこだわることは大事なんじゃないかと思わされた。
まず筆者の年齢が自分とほぼ同世代(綿野が一つ上)というのに驚いた。同世代が評論家として本を出版するような歳になったということか、、、 それはさておき本書はタイトルの通り、なかなか表立っては言いにくい、それこそポリコレに反するような事柄について、懇切丁寧に説明を加えようとするものである。アイデンティテ...続きを読むィとシティズンシップの対比、それはすなわち民主主義と自由主義の関係につながっている。本書はそれらの対立やねじれについて、極めてクリアカットに解説してみせる。そしてそれらの言説は非常に説得的である。かといってそれらの一見説得的な言説・分類が、実社会における差別問題に対して、実際に有効に機能しうるかは、また別の問題である。日本における、反ポリコレの嚆矢となるのが「ためらいの倫理学」だとする見方はなかなか興味深い。皮肉なものである。
差別はなくならない。 そのことを認識することから始まるってこと。 「不快」な感情が他者への無意味な自己責任論になる前に、その「不快」さをまず言語化してみよ。 という本かな。難しかったけど面白かった。再読して良かった。
めちゃ面白かったーーーー。取り扱ってる幅が広い 人種、フェミニズムは成る程という感じ、慰安婦、天皇は知らなかったな〜という感じ ここから、読みたい本を調べていこうと思う ポリコレはブルジョワのものかー。
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「差別はいけない」とみんないうけれど。
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綿野恵太
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