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台湾と日本の国境を越えて過ごした幼年期の回想や越境による喪失感等、アイデンティティをめぐる考察を中心として、不良に憧れた青年時代やケータイを持たない理由、どのように小説を書いているか等、2016年から2019年夏にかけて執筆・掲載されたエッセイの集大成。リービ英雄氏との対談も収録。
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Posted by ブクログ
小説家さんの書くエッセイを、なるべく読むようにしてる。 素晴らしい作品を生み出す人の、人となりを覗きたいから。 そして、どんな方のエッセイも面白い!! そして・・・どんな方も語る・・・「モテたい」・・・と。 モテたいが為に書くと・・・(笑) 東山彰良さんの作品から想像してた人物像とは 少し違っ...続きを読むて、これまた面白く興味深く読めた。 普段、本からメモする人間ではないのに 書き残したい事があり珍しくメモした。 何に使えるかは分からないけど興味深い一文が 色々ありました。 東山彰良作品を読む度に台湾を知りたくてたまらなくなります。
「越境」 旅とテキーラを愛する小説家による、世界と自分の境界を巡る旅。 越境とは「境界線を越える」という意味だろう。それは国境にかぎった話ではない。わたしたちのまわりには、いくつもの境界線がある。初めて小説を書いたとき、わたしはそんな境界線のひとつを踏み越えた。 本作はネタが豊富な東山彰良の...続きを読むエッセイ集である。多種多彩なネタの取りまとめであるからして、そのネタを横断するタイトルとして越境はぴったしに思う。 勝手な印象であったが、もっと堅い文体だと思っていた。題材が身近なものから危なっかしいことまであるが、どれもユーモラスな文体に仕上がっている。小説とは別の顔の印象を受けた。 危なっかしいと言ったのは、思った以上に「暴力」ネタが多いからだ。勿論、作者が不良だった訳ではないが、結構、喧嘩や体罰に巻きこまれた経験がある。さらには、喧嘩が強い不良に間違われていた等のエピソードもある。当人はモテたくてもモテなかった喧嘩の弱い学生だったとのことだが、一体なぜそんな噂が?ということだ。学生時代の友人からは、お前が一番怖かったと記憶のアップグレードがある。 危なっかしさに触れたものの、個人的には第4章以降の方が好みだ。特にテキーラネタは本人が好きなだけあって面白いし、受賞云々についても面白い。ウィットに富むし、表現もいい。ここでは触れてないが真面目なテーマもある。 小説家のエッセイが面白いと俄然その小説家贔屓になるのは自分だけだろうか。ファンは必読じゃないかな。
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