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「このままじゃだめだよな」。ふと思うことはありませんか? たとえば、一回も袖を通すことなく、洋服を捨てる時。イベントだからと買った恵方巻きやケーキを食べ切れなかった時。新品の服が1年間に何億枚も廃棄されていることを知った時。たくさん作って、たくさん買って、たくさん捨てる。それが当たり前の時代だが、「無駄」のウラには必ず「無駄」が隠れている。朝日新聞記者が、その実情と解決策を徹底リポート。
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Posted by ブクログ
この本が書かれた2019年から5年。肌感覚では、SDGsはだいぶ世の中に浸透してきていると思う。少しは持続可能な世の中になっているんだろうか。それとも、ただ言葉を目にするだけで、本質的にはちーっとも変わってない(むしろグローバルな物流が加速して悪化してる?)のだろうか。またアップデートしてくれないか...続きを読むな。(←自分で調べろ)
筆者の思考や取材の時系列に沿った流れが面白い。まず昨今のデジタル化やシェアという概念が定着した今物を所有する優越感が薄れている。加えてデフレが続く日本では特に服にかけるお金の優先度は下がり、昔のようにブランド物の服で自分を大きく見せたいと思わなくなった。それから違法な低賃金・長時間労働や建物の崩壊の...続きを読む1番の原因はそれを強いる発注者と取り締まりきれていない監督署の問題であって消費者の問題ではない。コスパの良い服を求める人が増えたのも市場の原理であり、服に値段以外の魅力を感じられなくなってきたからだと思う。
薄々は感じていたことを具体的に突きつけられた感じ。 ファストファッションは海外の労働者を安い賃金で働かせた結果なのは知っていたが、日本国内でも技能実習生を利用して最低賃金以下で働かせていることに衝撃を受けた。 消費者ひとりひとりの問題だけではなく、アパレルやコンビニ側も大量に在庫をつくって大量に...続きを読む破棄しているということ。 微力ながら、自分の物への向き合いかた(特に服を安く買ってはすぐ捨てる)を見直そうと思った。
なんとなく感じてはいたことの数字を具体的に見ていろいろ衝撃を受けた。まずは自分の消費を見直すところから。 日本人みんなが少しずつでも意識できれば大きな動きになるはず
購入し、使用する、もしくは食す。 その一連の中で、生産者から消費までの一人一人の努力と闇と社会のあり方を考えさせられた一冊。 2015年の調査では食品ロス:646万トンとなっている。 これは、売れないから、期限が過ぎたから、まだ食べれるのにも関わらず社会の需要にマッチしないというだけで捨てられる物...続きを読むが含まれている。 それに反して、フードバンクや、フードドライブという取り組みも行われている。 服に関してもこれまで袖を通さないで捨てられていく数万トンの服が社会の裏で捨てられていく。 この現実を知ると知らないで、今後の購入売買の見え方が違ってくると考えさせられた。
4枚に1枚の服が捨てられている──衝撃的な数字から始まる本書。調査とインタビューで赤裸々に暴かれるアパレル生産現場の残酷な物語。安い服が売れる。だから、安く作る必要がある。でも、服は機械が自動で作っているのではなく、生身の人間が作っているのだ。ハイブランドのシャツも、ファストファッションのシャツも、...続きを読む人が作っていて、販売価格が違うからといって作る工程数が変わるわけではなく、同じ労力と時間がかかる。つまり、安い服の裏側には、泣いている人がいるという事実があるということだ。 日本人の最低賃金では実現できないコストの帳尻を合わせるために違法に働かされているのが外国人技能実習生たちだ。彼女たちはほぼ毎日、15時間も服を作るために働き続ける。時給に換算すると240円だ、 わたしは、彼女たちのきつさと苦しさが痛いほどに、自分ごととしてわかる。なぜか?かつてのわたしは、まさに彼女たちと同じ仕事をし、同じく時給換算すれば数百円の長時間労働を強いられていたアパレル縫製の現場にいたからだ。安い服の背景には泣いている人がいる──それはかつてのわたし自身のことでもあるのだ、 ザ・トゥルー・コストという映画を見た時にも、トラウマになりそうな現実に服作りからはなれたくなった。「わたしができることとは、」そんなことを何度も考えた。この本を読んでまた、その課題を突きつけられる ファッションレボリューションが過去に行ったある1つの取り組みが面白かった。ベルリンの年のとある広場に、2ユーロのTシャツを売る自動販売機が設置された。以前、この動画を実際に見たことがあったが、最後のメッセージが、このアパレルの深刻な問題に対してとても的を得たものだと感じた──「みんな、知ることさえできれば気配りができるのです」そう、結局みんなこの現実を知らないだけ。知れば、この現実を知ることさえできれば。目の前の行動やこれからのアクションが変わる。本当に、1人でも多くの人が知るということがカギなんだと感じる。 目の前の1着や、目の前のものたちを大切にすること。そして、ものづくりの生産過程はもちろん、購入後の人生もきちんと寄り添っていくこと。捨てない、ゴミをださない工夫に加えて、購入するときにもう一度立ち止まって検討する習慣をつけたい。 誰かが泣くものづくりはしない。 作り手としても買い手としても、とても大きな気づきをくれた1冊。読めて、本当に良かった。 改めて胸に深く刻もう。
今の仕事で循環型社会を考える機会があり、本屋で見つけた本。偶然出会った本だがかなりの当たり本で、アパレルとコンビニの製造現場がリアルに描写されていた。 「リサイクルすればいいってもんじゃない(できないものも増えているしするのにもお金がかかる)」という点と「自社商品と、その製造のために費やされた厳し...続きを読むい労働と天然資源に敬意を払う」ことの重要性が特に印象に残った。 自分はこうした情報には疎い方だったので基礎知識を身につけるにはぴったりだったし、SDGs全般への関心も深まった。 【アパレル】 ・2013年4月、ダッカの「ラナプラザ」で起きた崩落事件 ・アパレルが在庫を廃棄するのは −ブランド価値を守るため −在庫のままでは棚卸資産扱いで費用が発生しない=節税できず、借入金利もかかり続けるから ・タグを切り取ってどこの商品かわからない状態で買い取る業者が重宝されている ・日本の新品の服は4枚に1枚捨てられている ・工程を細分化しすぎて長く働いてもスキルが身につかず、給料も上がらない状況が続いている ・尾原蓉子さん:柳井正が最も尊敬する女性 →見栄消費の時代に自社の創造力やデザイナーを育てないまま終わってしまった ・大量廃棄をするブランドが批判されるのは、「自社商品と、その製造のために費やされた厳しい労働と天然資源に全く敬意を払っていない」から ・高機能の化学繊維はリサイクルができなかったり、高額になるため、捨てるしかないこともしばしば。古着の受取先だった中国が経済成長をし排出する側に回ったこともリサイクルの難度を高めている ・店頭回収は自治体回収に比べて非効率だが、消費者の意識や消費行動を変える効果が見込める ・途上国への寄付は「迷惑」という声もある。現地のアパレル産業の圧迫、文化に合わず結局捨てられることによる途上国の廃棄コストの圧迫など。 【コンビニ】 ・恵方巻きやクリスマスケーキの問題。本部主導で目標設定され、店舗が拒否できないため大量に余る ・コンビニの闇 −販売機会ロス:消費者が「沢山のものから選ぶ」ことが当たり前になった結果、品薄を恐れて廃棄覚悟で大量入荷することが常態化している −コンビニ会計:売れた分の利益のみ折半、売れない分の原価負担は全額オーナー負担なので、廃棄が増えても本部は痛まない ・政府は2018年6月に、家庭から出される食品ロスを2030年までに半分にする数値目標を設定 【メルカリインタビュー】 ・途上国は情報やお金が回っていないから豊かな暮らしができない。これをスマートフォンで解決できるのではないか ・目に見える形で消費のスタイルや中古品への考え方が変わるのは嬉しいこと ・安心安全か、社会的責任を果たしているか、は企業の大きさに直結する
最近特に注目を浴びるようになりました 恵方巻きの大量廃棄。 2019年以降はさすがにメーカーも何と なく製造数を調整するなどの兆しは見え ています。 そしてファストファッションです。 こちらは何年も前から安い人件費で大量 の服が作られることによって「服は使い 捨て」と言う考えを加速させている、...続きを読むと 言われています。 そんな世論に対してメーカー側もリサイ クルBOXなどを店頭に設置し、不要な服 を回収する、という姿勢を見せています。 しかし回収された服はどうなっているの か。リサイクルBOXに入れさえすればい いから、次々を服を買い替える罪悪感も 薄れる、という指摘もあります。 購入者は買った物に対して、それがどう いう人が作り、どうやって作られたのか という問いに対してキチンと向き合って 考えているのか。 最後に著者が発した問いかけは、胸に 刺さります。そんな一冊です。
ぜひ読んで欲しいです!! 全ては「当たり前になる」ことから始まると思った。 当たり前って興味の損失なんだね。 1人1人が一消費者として、自分の買う、利用するという行為が、当たり前ではないのかもしれないと、一度考える事が、これから必要だなと感じた。 なんで、恵方巻って食べるの?? なんで、ファストフ...続きを読むァッションって安いの?? 寄付した服はどこへ行くの?? 確かに考えたこともなかった。当たり前になってた。 まずは興味を持って、子供の頃のようにたくさんの疑問を持ちたい! 押し付けではなく!楽しく、楽に、エシカルに、の延長線上に、長く続くサスティナブルが存在して欲しい!!
アパレル、食料からコンビニ店長問題まで。大量廃棄社会を概観できる本。自分服がどうやってできているのか、それを知るところから始まる、のは同意。化繊の入った服は高機能だが、ウェスなどとして再利用するのは難しい。結局、燃やすしかない。 メルカリ社長のインタビューはちょっと無理が…
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大量廃棄社会~アパレルとコンビニの不都合な真実~
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仲村和代
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