物語 アラビアの歴史 知られざる3000年の興亡

蔀勇造

アラブについて記された最初の石碑は紀元前九世紀に遡る。メソポタミア・エジプト両文明の影響を受けた地に誕生した諸国家は交易と遊牧と農業で栄え、互いにしのぎを削り、エチオピアやインドとも交渉を持った。西暦七世紀にはこの地にイスラームが誕生し、世界史に大きな影響を与える。二十世紀以降は石油資源をもとに近代化を進めるが、政治的安定からはほど遠い。古代文明から現代まで、中東の核心地帯の三千年を追う。

• カテゴリ: ビジネス・実用
• ジャンル: 学術・語学 / 教育
• 出版社: 中央公論新社
• 掲載誌・レーベル: 中公新書
• ページ数: 400ページ
• 電子版発売日: 2019年04月12日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 23MB

[ブクログ · ★★★★★]

先イスラーム期、南アラビア史の記述が中心。豊富な考古学資料をもとに詳述されているものの、初心者にも分かりやすく記述されている。

[ブクログ · ★★★★★]

蔀先生は30年近く前に大学での講義を受けたことがありまして、その時もエリュトラー海航海記を中心とした内容だったのでイスラム化前の状況が中心だったのは予想通りでした。それにしても史料の量の差とは言え、海岸部に話が偏ります。まぁインドと地中海を結ぶ貿易ルートから外れると史料が減るので仕方がないのですが。あと古代にはエチオピアがローマ、ペルシャに並ぶ大国だったということで、今度はエチオピアの歴史も確認したくなりました。

[ブクログ · ★★★★☆]

宮下　志朗（仏文学者・放送大客員教授）の2018年の3冊。
古代アラビアの「ロマン」に惹ひかれる読者に贈る名著。