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港町のレストランで働く青年マジシャン・ヒカル。彼には忘れられない人がいた。高校時代、突然目の前から失われた少女。ある日、彼は若きロボットを託されて――?
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Posted by ブクログ
今より少し進んだ未来で、マジシャンをする青年とアンドロイドの物語。マジック関連の話が多くて、楽しかった。最後の話はもう少しゆっくり書いて欲しかったかも。終わり方だけ今一つ。
It′s so curious and difficult, but sweet. My mind was fulfilled by this robot fantasy.
マジックに未来のテクノロジーも加わって想像が追い付かない。そして長い…。ロボットのミチルがいい子なので、魔法を解かないのはかわいそう。
【収録作品】第一話 魔法を召し上がれ/第二話 ビー・アワ・ゲスト/第三話 折れた魔法の杖/第四話 スリー、ツー、ワン マジシャンとしての主人公の成長譚と、導入からのミステリ部分がちぐはぐな感じがする。ミステリは、ミチルとヒカルの話だけで充分だったのではないか。
マジックの描写が多く、専門用語が連発されるが個人的にそこまでマジックに興味を持っていないので、いちいち用語を調べない…が、流れで読もうとしても何となく情景が曖昧になってしまい、リズムに乗るまでに時間がかかった。 逆に、興味があったロボットとの交流については良かったけれどもっと読みたかったなあ… 色々...続きを読むな要素が入った小説なので少し散漫な感じもあるけれど、主人公と相棒のロボットの繊細な造形は新鮮で、愛しさを感じた。
瀬名秀明さんの新刊が出たらしいと聞き、久々に読んでみようかと思ったら、長い上に定価は税別2,700円…。ちょっと迷ったが、以前は新刊は欠かさず読んでいた作家である。少しは懐具合に貢献することにした。 主人公はレストランで働くマジシャンのヒカル。テーブルを巡って客にマジックを披露する。そんなレス...続きを読むトランに行ったことはないが、ロボット技術が大きく進んだこの時代設定では、ポピュラーな業態なのだろうか。 ヒカルは高校時代に辛い過去を持っていた。その過去に関係ありそうな男が店に現れ…という第一話。何だか重そうで早くも気乗りしなくなるが、まだ先は長い。そして、ある老紳士からミチルというロボットを託される。唐突というか、勝手というか。第二部からが本番だが…。 好意的に解釈すれば、《ル・マニフィック》の料理とサービスを体現するような作品を目指したのかなあ、とは思う。ヒカルのマジシャンとしての成長記。ロボットのミチルとの交流記、あるいはミチルの成長記。SFであり、過去に繋がるミステリーでもある。色々な読み方ができる。 贅を尽くした作品であるのは間違いないが、盛り込みすぎてテーマがぼやけた感がある。瀬名秀明らしいといえばらしいけれども。一時期のような哲学的難解さはないが、わかりやすくもない。いや、共感しにくいと言うべきか。ミチルに共感できるヒカルは、感受性が豊かなのだ。 色々テーマが絡み合う中で、一つ読みどころと言えるのは、マジックの描写なのだろうが、瀬名秀明の力量をもってしても、イメージが湧きにくいのが正直なところ。少なくとも、ヒカルのマジックを目の前で披露されたお客さんの感覚にはなれない。あの舞台については、大変興味があるが。 マジックとロボットを絡める必然性も気になる。それぞれ主張が強いテーマである。一皿の上で融合しているとは言い難いかな。最後の第四話は再び重い展開になる。人間の悪意と対峙した末に、ヒカルが至った結論とは。まあ、彼が救われたと思うなら、それでいいのだろうが、じゃあ彼女の人生って…。 マジシャンってこんな過酷な職業なのだろうか。もっと本人が楽しむものなのでは、と擦れた読者は思うのだった。もちろん、感動したという声もあるが、一見さんが手を出すには、長さと価格はネックだろう。
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