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『大学』『論語』『中庸』と並んで儒教の「四書」とされる『孟子』は、仁・義・礼・智の徳に基づく王道政治を唱え、「性善説」に基づいた道徳論を説く。緊張に満ち、爽快感に溢れる文体はオーソドックスな古文のお手本となっている。中国哲学・国語教育に生涯を捧げた宇野精一による格調高い現代語訳が、孟子の教えの精髄を余すところなく現代の読者に伝える。儒教の必読書。(原本:『全釈漢文大系2 孟子』集英社、1973年)
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Posted by ブクログ
孟子曰く「人間の本質はと言えば、善をなすはずである。即ち性善の証拠なり。」善をなすの”なす”が大事なところ!! 孟子が言うに、誰でも「他人の不幸を憐れむ心」「不正義を恥じて憎む心」「慎み敬う心」「是非を判断する心」を初めから備えている。そしてこれを達成しようとする。それが「善をなす」という願望で...続きを読むある。 そう、性善説は「人の本質は善である」ではなく、「人は本能的に自分の思う”善”を実行したがる」というのが一番しっくりくる解釈である。 しかしここで短絡的にとらえてはいけない。仲間を思う心・正義を貫こうとする心・忠誠心・判断力、これらの前提というか、基準は定まっていないのである。 例えば、ヤクザにだってこれらの心がある。組の仲間を思う気持ち、ヤクザ世界で筋を通そうとする任侠心・組への忠義心、組の利益を第一に考える判断力。これらの気持ちを通そうとするのだって性善説でいう心があるから生まれるものである。 組長のオヤジのためなら鉄砲玉になって人殺しもする。それがヤクザの世界の正義だから。組に対する愛情だから。一般的には悪だと言われることも、人によっては正義となり、それを遂行することで自分は善になれると願うのである。 だから性善説は甘いものじゃないのである。「人はみな本当は良い人である」というお花畑な考え方は間違いである。その人が誰のために、何のために善を求めるのか。そのために他者の犠牲は厭わない、ということもあり得るのである。基準次第で変わる。 性善説を語るからこそ、善悪の基準をきちんと作る。「社会のために」という功利主義的な規範意識を醸成することが何より大事なのである。その基準をもとに、人々が本能的に性善説をなすことで、世の中が良くなっていけばいいと思います。だから教育が大事。大事。大事。 以上は自分の意見であり、この本にはそのようなことは書いていなかった。ただ、「善を為す」の意味をしっかり考えてほしい。
意外とプライド高いし、偏見が多い気が。。性善説を説いた歴史的な意義はあると思うけど、論語的なキャッチーな格言もなく、ややもの足らず。堯舜、殷周あたりのエピが多く、そこら辺は勉強になった。
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