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空港も鉄道もない、ラオスの奥地の辺鄙な村。そこに佇む瀟洒なホテルのような施設に、世界中から選ばれた者たちが訪れる。コクーン・ルームで記憶の奥深くにアクセスし、その人に最も必要なものを見せてくれる<トリートメント>という施術を受けるために。心に深く傷を負った私は、レモネードという名前を与えられ、客室係の仕事をはじめるが……。表題作「うつくしい繭」をはじめ、愉悦に満ちた文章が、あなたを魂の旅に誘う。
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Posted by ブクログ
やわらかな光のように再生する、物語たちだった。この櫻木さんの作品はこれから多くの人たちに読まれていくようになると思う、「珠」のように多層な現実、過去、未来、幻惑、自然、時間、空間のイメージを読者に喚起させ想像させる。そしてひとりの人間の個にある心情風景たちがさざめき、彩りを強くしながら過去から現在に...続きを読むいる自分につながり、未来へ。
〈声〉とか〈魂〉とかと言っても、スピリチュアル系とは違う、あえて言うならやはりSFということになるのだろうか。不思議な物語だった。 全ての物語が緩く繋がっているのだけれど、前半の『苦い花と甘い花』『うつくしい繭』が私はよかったな。
面白かった なんだかんだ表題作のうつくしい繭がいちばん好き。断片的で、あえて削がれた情報による空白が抒情的だった。
コークスが燃えているが良かったのでデビュー作を読んでみた。 4話あってどの話も風景や情景が美しく描かれていたのが印象的。ストーリーはSFみがあって好みが分かれそうだなー。現実か非現実か曖昧なふわふわした感じがよかった。
短編小説集 巡りものを読むのがおおい。 関係の進展。 悩み、こじらせていることを終わらせたい。 ちゃんと、新しい巡り合わせはくるのか。 モヤモヤ。
短編。 復興途中の東ティモールで死者の声が聞こえる少女が止める声を振り切って選んだ決断。 恋人と親友に裏ぎられ、ラオスの山奥で非日常な体験をして 親友との幼い頃からのつながりを知ったレモネード。 病気の兄のための新薬を探すために南インドに来た中瀬と再会した友人。 不思議な貝を食べたことによっ...続きを読むて自分の魂のこもった石を手に入れた南西諸島での出来事。 最後の話が特に面白かったなあ。 天真爛漫な友達と、孤独な私。 「君は、わりと孤独なんだな?」 そりゃあ自由奔放な女の子のほうが惹かれるに決まってるけれど、 はっきりと孤独なんだなと言われると傷つくなあ。笑。 これは書かれてないけど、それすらも笑い飛ばせるようになれるくらいの未来の時間の経過と主人公の成長もなぜか感じた。
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