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Aiの社会的導入の前に立ちはだかる官僚と学会の厚い壁。執拗な攻撃に海堂はついに立ち上がる。分類不能の自伝的ノンフィクション。
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Posted by ブクログ
海堂尊のAiを推進する背景、理由、歴史を一堂に取りそろえた本。官僚と学会の偉い人との戦いは消耗するな。頭の硬い人たちや、利害が関係する人たちは。官僚の梯子外しは恐ろしい。著者の主張は、「死体はCTやMRIで撮影して、画像診断料を専門家の放射線科医にチキンと支払って、後で参照できるようにレポートを残し...続きを読むておきましょう」ということだな。
筆者が概念提唱者である”Ai”(死後画像診断)に関しての、着想時点から同書発刊時までの普及・啓蒙活動、強力な反対派(学会上層部の一部、司法、警察、厚生労働省の上層一部など)との闘いを時系列に追った書籍。 2011年発刊で、”明るい兆しが見えてきた”時点で記述は終わっているが、残念ながら2016年現在...続きを読むでも厚生労働省の厚い壁(と巨額の無駄遣い)は解消されていないようだ。 筆者は数多くの書籍を執筆されており、Ai普及を側面攻撃・市民への理解浸透に活用することも狙っている...が、恥ずかしながら自分は知らなかった(”バチスタ”も読んでいないし、観てもいなかった)。 小説よりも事実の方が余程ドロドロ(或いは幼稚だったり)で、救いようが有るのか?と感じてしまう。 筆者が、”フィクションとノンフィクションを並行して執筆するとストレスが強い”、と言っている点にも納得できてしまう。 これからも引き続き、巨悪に抗って欲しいと思う。
戦う作家、海堂尊先生の、法医学者(の一部)、厚生労働省、警察庁、そして在京民放TVとの闘争の記録。というより未だ闘争中。医学界の敵味方が(多分)実名でバンバン出てくる。 ご本人の本名が江沢英史であることを発見。 かなりの分量で読み切れずに失礼、でもAi普及闘争の激しさはよく判りました。
小説ではありませんが、何やら面白そうな話題なので読んでみました。 アカデミズムの逆説的な馬鹿馬鹿しさは素人目線には面白かったです。 ただ、どうしても専門用語的なものが多くなり、読み疲れましたが…汗
Ai推進派からの一方的な視点ではあるが、それゆえに好き勝手言いまくることで醸し出される面白さ。 約10年に渡り、Aiの社会浸透を目指して活動する海堂氏の行動遍歴がよく解る。厚生労働省や解剖至上主義者への批判は辛辣で読んでいて痛快。主張がシンプルで繰り返し登場するので、Ai推進の理由、及び注意すべき...続きを読む事項がよくわかる。ただし、pp385-393辺りの話/図が冒頭近くにあると、もっと理解が進むと思う。私自身、p389とp391の図で法医学提唱システムの問題を提示されて「なるほど!」と頷かされました。 しかし、厚生労働省や解剖至上主義者がなぜ旧態然の思考に囚われるのか、いまいちよくわからないので、彼らの主張も聞いてみたいところ。どちらにしろ、私は官僚は嫌いですが。
■「これぞ!」ってぐらいの海堂ワールドな作品だけど、決して小説ではなくてひたすらドキュメンタリー。(笑) ■小説家としてではなく、医師としてAiを推し進めてきた作者の10年超えに亘る『Ai布教作戦』(勝手に命名。でも決して「活動」ではなく、これは「ミッション」だよね)を小説家である作者が綿々と綴...続きを読むったもの。 ■ぶっちゃけさすがにこのボリュームは最後まで読み切るのもなかなか辛かった(結局、GW前からずっとこれを読んでたような気がする)けど、内容はわかりやすくて面白かった。それにしても官僚は...。(苦笑
「現実は小説より奇なり」とはまさしくこの本のためにあるような言葉ですねぇ。この本を読む限り、海堂さんの主張が実にまともに思えるんだけどなぁ…。 厚労省官僚および病理学会・法医学会上層部の自己権益を守るためのえげつなさはおぞましい限りです。 少なくとも、学術論争をせず(=「逃げた」と言われても仕方ない...続きを読む)裁判に訴えた東大某教授の行為は、素人眼からみても学者として最低・軽蔑されても仕方ないと思うのですが、こういう輩がトップにいる病理学会は救われないですねぇ。
基本的にAiが何かを押さえておかないと結構辛い。 Ai=死後画像診断 (Autopsy Imaging Project) 第一部と第二部に大まかに分かれていますが、一貫してここ10年くらいをまとめて書いてあります。 海堂氏曰く『Aiのメモとして』だそうですが、メモはこんな一冊の本にならない! 花...続きを読むも嵐も踏み越えて を地で行く海堂氏。 面白いけど、頭稼働させないと解読不能かも。 それでも海堂氏だけあって、かなりやさしく書かれている。 奮戦しながらの海堂氏にエールを送る。 コレを読んで思った事。 死因が判らない患者遺族はやっぱり死因を知りたい。 が、今の状況では『解剖』でしか判らないという。 しかも解剖したからといって全ての死因が特定出来るわけではない。 たった3%の解剖率で何が判るんだろうか? しかもその後の結果待ちは約10ヶ月。長すぎる。 Aiならほんの数時間。 私の母が亡くなった時、Aiがあれば、キチンと診断してもらえたと思った。 なぜなら私の母は急変での院内死だからだ。 遺体を傷つけず、死因が判ればそれで御の字だ。 遺体にメスを入れる抵抗は遺族にならなければ判らない。 悔しい。 たった3%の解剖率。Aiは死亡した人の全てを診断してくれる。 映画やドラマになって、Aiは一派に広く浸透し始めている。 私が死んだ時に、Aiが普及している事を祈る。
アツい! ケンカには熱い主張と客観姿勢、ポジショニング取りが大切なんだなと思いました。そこまでの覚悟があって、かつ、勝とうとするから熱いんだろう。
2011-062。 小説の中だけのものだと思っていたが、Aiは海堂尊提唱だった。 導入への闘いが、ひたすら続く。
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