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志を立て、それに殉じた英傑たち。彼らの誇りはいまなお烈々と訴えかけてくる。その志・誇りに光を照射してみる。織田信長・武田信玄・明智光秀らに新解釈を加え、歴史上の人物の器量と命運をダイナミックにはかりながら、人間の面白味を発見してゆく。著者の風格と風貌を鮮やかに伝える歴史エッセイ集。
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Posted by ブクログ
エッセイ「台風」が良い。いじめっ子論も面白い。また、非行の低年齢化に関して、「低年齢の男の子の恐ろしさは、簡単にそこに生命を張ってしまうところにある。自分しか見ていないからだ」とした後、「ここを抜け出るにはいわば男の美学の進化しかない。もっと高度のダンディーズムニ移行するしかない。ある日、自分の鏡に...続きを読む映った姿が見にくいと感じた瞬間に、非行は終わるのである。」とある。蓋し達見。また、「昭和初年のはやり歌は、歌詞といい曲といい退廃そのものである。その退廃しきった唄を、くすんだ軍服のむさい男たちが、飯盒の中子で酒を飲みながら合唱する切なさは今も私の胸底にある。」この文章も著者の資質を鮮やかに示す。
時代小説に関わらず広範囲な内容を作者の好みで取り上げている。 読みやすいし内容も誠意があって嫌みがない。 続きが読みたいが残念だ。
エッセイ集。 織田信長の評論なども確かに面白いんですが、それ以上に、「救急車をタクシーと思うべし」や「教える罪」など、作者本人の語りの方が、隆慶一郎作品っぽくて良かった。
随筆。 一夢庵風流記の主人公を作った人は、どんな方だったのか興味を惹かれたので。 読んでみて、自分の中にある理想像に時代小説の皮を被せていたのだろうと思った。 ご本人もさぞかしさっぱりした方だったのだろう。 あとがきの内容が、この文章集の中で一番気に入った。 P206 「どうして時代小説ばかり...続きを読む書くんですか」 この頃よくそう問われる。 私の答はきまっている。 「死人の方が、生きてる人間より確かだからでしょうね」
「編集者の頃」小林秀雄の思い出。酒が入ると毒舌をふるい、ベテラン編集者さえ泣かせてしまったという。 「叡山焼亡」「織田信長」比叡山の焼き打ちと一向一揆時にジェノサイドを断行した信長についての考察 「武田信玄」、「北条氏康」他若干のエッセイ ドラマも含め、彼の作品を読むのはこれが初めてだが、歴史上の人...続きを読む物のとらえ方が実にいい。これならドラマが面白くないはずがない。
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隆慶一郎
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