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高校生たちの青春模様をいきいきと描くYA小説シリーズ、3作目。主人公の白石桃子は3年生になり、うた部(短歌部)の部長になります。パティシエという将来の夢を持ちながら、それを許さない家庭の事情を知る桃子。親友たちとも、別の道を歩み始める時期。でも一緒に過ごした日々がなんと貴重だったのか、そして、自分の未来を輝かせるために今大事なことは何なのか。読み応えと感動の青春小説。
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Posted by ブクログ
テーマが進路、お金、友情、という切実な内容だっただけに色々考えされられることがありました。 友達だってお互いの環境でその人の受け止め方がかわる。一作目の桃子と綾美と今作で相手への感情が違うように。なので3人のバランスが崩れるのはわかるが、相手を思い遣った発言でもでも、邪魔、という言葉を選んでしまう...続きを読むのは、なんだかなぁ、と。言葉にセンシティブなはずのキャラが言うには残酷な言葉だ。 あとはお金の問題は切実で、故に母親の行動もわかるが、確かに先生の言うとおり、子供の歩くペースもある。スピード感、ペースが合わないって、すれ違いの根本原因だったりするよなぁ。 あと、この作品って別に高校生達に寄り添わないとかではないけど、やはり現実をよりシビアに捉える大人とどこかまだ青さを残しつつ精一杯今に向き合ってる高校生との温度差、もあえて結構書かれていて、それが好き。 と色々考えされられたし、感極まりました。 最後の桃子の、始まり予感!?はおまけ感あるけど、淡い感じで良かったです。 2023.12.23 201
おー、ついにあの子たちも3年生。 恋に進路に悩みながら、 それぞれの部活に幕を下ろす。 2作目よりも、いろいろ共感できた。 ラストはちょっとドラマティック過ぎだけど、 あの終わり方が必然かなあとも思った。
桃子三年生。進路について、自分ではどうにもならない厳しい現実が立ち塞がり、気持ちがついていかない。そんななか、ある約束のため、宮崎の牧水短歌甲子園への出場を目指す。やや幼い、感情先行型の桃子の成長を描く。 前作でも思ったが、クマサト先生がいい。
周りが進学していくなか、金銭的な事情から進学を諦めざるを得ない主人公の葛藤や、部長として同好会をまとめていく上での苦労などを、物語として上手に織り交ぜ、全体的に読みやすく、まとまっている印象です。個人的には、シリーズ3冊のなかで、この3冊目が一番好きです。
桃子が部長、そして視点人物に戻って最終巻です。 友情、恋愛、ときて、最終的には…将来(その先にある死)、かな?うん、あいかわらず熱い青春の成長物語なのだけど、やはり私は1巻が一番好き。友情には弱いのだ…いや今回も友情だったけども…。 いやしかし、てっきり友郎は桃子のことが好きなのでは…とか思っていた...続きを読むから、特に何もなくてあれ??ってなった。やはり私はそういう読解力が不足している…。
高校3年の春、うた部の部長となった桃子は、両親から経済的な事情で、卒業後は予定していた製菓専門学校へは行かずケーキ屋で働いて欲しいと言われショックを受ける。時同じくして、同じうた部の後輩友郎が、交流先の老人ホームの重朗さんの詩を勝手に変えてテレビ番組に投稿して入選し、怒りを買っていた。お詫びに、海を...続きを読む見て電話で感想を伝えて欲しいという重朗の提案に承知した彼女たちだが、その海とは宮崎県日向市の海だった。 日向と言えば牧水短歌甲子園。彼女は、今までの啄木短歌甲子園から牧水への出場変更に、部員を説得し、出場準備するべく奔走する。 将来への不安、揺れ動く友情、上級生としての責任、自分の情熱への疑問。押しつぶされそうな感情を、短歌へ込め、前へ進もうとする少女の姿を時にユーモアを織り交ぜて描く。 彩や綾美が桃子に対して急に態度を変えたとか、担任教師のクマサトが後半いきなり彼女の気持ちに理解を示したりとか、都合よく日向市で短歌甲子園が行われるとか、短歌甲子園で対戦したイケメンとなんか突然いい感じになっちゃうとか、作られている感は残ります。 俵万智がモデルと思われる、小俵マチ子が出てきた時には笑わせてもらいました。 それでも、彼女たちの短歌を通して現実を見る目は鋭く、なんかどんどん鋭くなっていって、短歌甲子園の場面は本当ドキドキものでした。 桃子が重朗さんのために詠んだ「この青はわらっているかこの青は泣いているのか君の目の奥」には感動。 タイトルの「青春は燃えるゴミではありません」は、キャッチ―だけど、詩としてはどうかな? タイトルだけ見ると最初の作品の「うたうとは……」が一番好きです。
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村上しいこ
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