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突如、阿倍野第六中学の生徒会長に立候補し、鮮やかに当選してみせた高見沢みちる。それまで目立たない存在だった彼女は、魅力的な微笑と不思議な力で学園を支配していく。美しい顔に覆い隠された彼女の正体と真の狙いとは? 1970~1980年代に大ブームを巻き起こし、幾度も映像化されてきた日本ジュブナイルSFの金字塔。
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Posted by ブクログ
非常におもしろく、あっという間に読み終えた。書かれたのは1976年ということで、学園の様子は少し今の感覚とは違って見えるのが興味深い。サイドストーリーなどがあれば読みたくなる作品。
小1時間程度でサクッと読める、ちょうどよかった。 舞台設定としては一昔前のものではあったが、まあそこまで違和感なく読めた。 前半は全く未知のものに襲われる恐怖でだいぶ不快感が高かった(褒めてる)し、SFとして読み進めていったが、未知のウイルスに生活を狂わされている現在のことを考えるとどんどん他人...続きを読む事として読めなくなっていった。和美の最後の「またこんなことがある気がする…」台詞が本当にそうだな、、と思ってしまった。 主人公の父の「君たちの行動は短略的なものであり、ああいう熱は長続きしない(端折ってます)」はめちゃくちゃ的を得ているし現実にものすごく通じるなと思った。 現在のコロナ禍なのにも関わらず始まってしまえば盛り上がりを見せる五輪のことを考えると、なんとももやもやした気持ちになった。今こそ読むべき一冊に感じる。 (この短さだったから読めたけど個人的にはかなり不快感強かった!)
昨年、亡くなられた眉村卓さんの名作。中学生のころ、眉村作品をむさぼるように読みました。それこそ、1日1冊のペースで読んでいた夏休みを思い出します。 舞台設定にはさすがに時代を感じますが、根底を流れる社会的なメッセージには、昔は気が付かなかったように思います。
再読。1976年の作品。 「ねらわれた学園」と中編「0からきた敵」 NHK少年ドラマシリーズ「未来からの挑戦」の原作。 懐かしい〜 今読むと展開が早くて子供向けと思うものの面白かった。 未来から来た種族との対決というSFではあるが、今の時代に権利と自由を主張したために未来は無秩序と混沌でどうしよう...続きを読むもない状態である。あるいは、生徒会での決定という名のもとに、生徒会でパトロールを組んで規則を破った生徒を罰する。民主主義の手続きを踏んで正義の名のもとに生徒たちを支配していく。ファシズムというのはこうして始まるのだという意味も込められ、奥が深い。 主人公の少年は正義感が強くまっすぐで、母親は子ども思いで心配性、父親は子どもの意思を尊重し頼もしい存在。 こんなところは昔の家庭だなと思う。
ここまでクラスが団結するなんて、今の学校ではありえないので、ちょっとうらやましかった。2もあるようなので、読んでみようと思った。
学園が舞台で、超能力者が出てきて、生徒会と戦う。 ジュブナイルSFとは、昨今でいうラノベの、本当に正当な先祖なのだろう。 読んでて懐かしい感じがたんまり。 昨年、アニメ映画になりまして、文庫で再版されたので読んでみたわけですが。 こういうのが好きで好きでたまらない。 骨子はラノベと本当に近...続きを読む似なんだけど、ラノベがキャラクターに依存する傾向が強いのに対して、キャラクターそのものは現実感があり、ある意味で「普通」なんだけど、だからこそ、キャラクターというものは、その設定に意味があるのではなく、行動にこそ意味があり、行動するからこそ主人公は主人公たり得るのだ、ということに改めて気づかされる。 単純な話。 道に10,000円落ちていて、 ・拾う人 ・拾わない人 ・拾いはするがこそこそとしている人 ・拾わなかったが、気になって気になってしょうがない人 ・etc...... ある事象があり、それに対してどのように行動するかで、初めてそのキャラクターはキャラクターとして成立し、そしてそのような行動を取った末にどのようにストーリーが転がるのか?それが、本来の物語。 ・拾って、豪遊(?)して、でもそれは実は、ヤクザの所持金だったために、狙われることになりました。 ・拾わなかったために、何の物語も起きませんでした。(終わり……じゃあ寂しいから……)拾わなかったが、知り合いがその10,000円を拾ったところ、あぶく銭だからと宝くじを購入、スピードくじで100,000円になり、その100,000円を元手に競馬をしたら、なんと万馬券大当たりで、10,000,000円になり、会社を辞めて豪遊している。幸運の10,000円だったという話を聞き…… ・拾いはするがこそこそとしているために、持ってはいるが使う勇気が出ず、いつまでも財布の中にあり、日常生活を送る中で、自分が窃盗という罪を犯したことに気づき、プレッシャーに押しつぶされるうちに、何者かに命を狙われるようになり…… ・拾わなかったが、気になって気になってしょうがなくて、次の日に同じ道を通ってみると、また同じところに同じ10,000円が落ちていて、(これは同じ一万円札が、誰にも拾われていないのか?それとも、誰かが拾った後で、不運な誰かが、また一万円札を落としたということか?)逡巡している間に、拾って持って行く人が現れて、でも次の日、やはり同じところに10,000円が……! 一つの状況から、キャラクターの行動によって、物語はいかようにも変わっていく。 『ねらわれた学園』の主人公耕児は、特に何の能力も持っていないし、美形でも頭脳明晰でもありません。幼なじみの女生徒・和美は、読書家であるというキャラクターづけがなされているけど、逆に言うとそれくらい。 だけど、耕児も和美も、自らの行動によって、見事に主人公たり得ています。 あとがきでも、作者本人が、「物語性の強い作品になっている」と書いていますが、キャラクターたちの行動によって物語がぐいぐい進むために、読んでる方も自然と前のめりになって読み進めることができる。 ストーリーテリングの基本中の基本として、非常に丁寧に描かれている「物語のお手本」のような作品です。 ------------------------------ ちなみに、映画は観てないのですが、どうだったんでしょうね。 若手男性声優人気トップクラスの小野Dと、AKBのまゆゆこと渡辺麻友が声をやっているので、話題になっていましたが。 原作はちょっとばかし古いし、あくまでもこの小説を原作として作られた別解釈の作品だと思うので、別物にはなっていると思いますが、だからこそ、それはそれで面白いものになっているのではないかと思います。 機会があったらみてみたいと思います。
劇場用アニメ「ねらわれた学園」を観たんで、原作を読んでみた。 映画はこの原作の後の世代の話だったのね。 出版された頃の時代の風潮かもしれないけど、登場する中学生もストーリーもお行儀がよすぎる気がしてしまう。
もし超能力で何もかも意のままに操れるとしたら・・・過去何度も映像化され、今年もアニメ映画化された日本SFの古典、ねらわれた学園。 有名な小説であり多くの人もだいたいの内容を知っているが、ストーリーはいたってシンプル。 しかし重要なのはその物語の背景とテーマ性だ。ファシズム、選民思想、未来への正し...続きを読むい選択。 子供向けにしてはやや重すぎるが、それが現代までこの小説を生き長らえさせている秘密だろう。 圧倒的な力を持つみちる達に対して、普通の人間のの耕児と和美が戦う場面は手に汗握る展開だ。 超常的な力に対してあらゆる物は無力にも見えるが、唯一人の心だけは自由にできないらしい。 心の自由を手放さなかった者が最後に勝利する話だと自分は解釈したが、たぶん人によって受け止め方は様々だろう。 サンライズによるアニメも現代的にに内容が変えられているので、併せて見ると面白いだろう。
映画化されると聞き読みました。 内容的には古さを感じましたが、 一気に読み切ることが出来る良作です。 現在の日本で始まりつつあるファシズムをうまく表現していると思います。
何度も映像化されたジュブナイル小説の名作。10月にはアニメ映画が公開されるので読んでみた。生徒会長になった不思議な力を持つ高見沢みちると生徒会で結成されたパトロール隊は、規律の名のもとに中学校を支配しようとする。その支配に関耕児、楠本和美ら2年3組は抵抗を始めるが…。と至ってシンプルな内容です。今読...続きを読むむと登場人物や色々な設定には笑ってしまう部分もありますが、ファシズムなど現在でも十分に通用する作品です。主人公は耕児ですが、映像化されると和美が主人公になります。作中でも和美の策士ぶりはかなりのものでした。
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ねらわれた学園
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