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キャリア官僚による、リアル告発ノベル! 『三本の矢』を超える問題作、現る!! 再稼働が着々と進む原発……しかし日本の原発には、国民が知らされていない致命的な欠陥があった! この事実を知らせようと動き始めた著者に迫り来る、尾行、嫌がらせ、脅迫……包囲網をかいくぐって国民に原発の危険性を知らせるには、ノンフィクション・ノベルを書くしかなかった!
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Posted by ブクログ
経産省の「現役官僚」が書いているという前提で読んだ効果なのか、本当か嘘かわからないけれど全てが物凄くリアルに感じる。 特に「脱原発」を掲げる知事をあの手この手で嵌めて辞任に追い込むくだりは圧巻。現実の政治家のスキャンダルも全部これと同じに思えてくる。 電力会社の「総括原価方式」とかもわかりやすく知る...続きを読むことができ、とても勉強になる小説。 余談ですが、いかにも「法学部卒」の人が書いた文章やな、と随所に感じられます。
これは原発稼働の実態を表している。その通りだと思う。物語にはなっているが、本当にその話の筋通りに進んでいる。テロがあったら本当に一発だね。この国の原発は。今も川内原発が稼働しそうだけど、あそこは桜島、霧島、阿蘇と火山が一杯ある中で本当に大丈夫か。九電は電気事情が苦しいので一刻も早く稼働させたいのだけ...続きを読むど、どの原発も古いのでメルトダウンの対策が欧米の基準より甘いからまた事故が起きたら福島の二の舞になるそうな。怖い、怖い。 読んどく価値ありです。
どこまでがフィクションなのかが分からないほどリアリティのある内容で大変興味深かった。 既得権益層(電力業界)の揺り戻しが主題であったが、これは同時に議会制民主主義の限界を示唆しているとも言えるのではないかと思う。
フィクションの形をとりつつ経産省、電力会社、政治家の構造を暴く。 金の力を背景とした巧妙な持ちつ持たれつの構造に改善策はないように思える。 そもそも改善する必要があるのだろうか。一体誰が不利益を被っているのだろう。 しかし、自由化や発送電分離に伴う総括原価方式による電力会社の体力低下が避けられないと...続きを読むすれば、政官業のトライアングルの崩壊は近いのかもしれない。
2013年刊行。少なくとも当時現役で官僚の著者。 ハード。基本は偽名だが本名での一連著述の部分もあり。小説なので現実では無いが、現実の要素と思われる巨大組織が持つ既得権や政治・エリートと特権意識、巨大組織間のもたれ合い…。組織の階層の、上層と最下層の絶望的な違いとか。巨大という点では国も同じで、20...続きを読む23年時点でのロシアも彷彿とさせる。 重いね。たまには陽に当たらない現実を知る事も必要だけど。「民度を超える政治は不可能」ってのは痛い。「ヒステリックな国民の反応」ってのは、その通りだと思う。
現役官僚が書いているが、小説としてきちんと読み応えがある一冊。フクシマの事故に帰結するまでの汚い裏側を分かりやすく書いている。この国の腐敗した現状をエンターテイメントに昇華させた極めて貴重な本である。
玉川京子の描写が、オヤジたちの妄想をかきたてる安物の週刊誌小説のようで醒めてしまうが、読み物としては面白かった。これが裏表紙の紹介にあるような「リアル告発小説」かどうかはわからないが、そういうこともあるかもと思わせるような話。
電力会社が官僚の天下り先なので、政府は原発を止めることはしない、当然の如く国民に事故補償費用の負担を強いることになる。原発の必要性を電力会社お抱えのジャーナリストも声高らかに宣伝する。事故検証も曖昧に政府も国民も痛みを忘れかけた矢先に事件は起こる。反社会的人物が原発テロを成功させ、文末には政府と国...続きを読むの混乱の模様描写しお話しはおわる。とっても怖い小説であった。
この小説を読んで僕は恐怖を覚えた。人間とその欲望に。人間とは欲望を満たすためには形振り構わず権力を行使するものなのか?そのために原発が事故を起こしても平気でいられるのは狂気の沙汰でしかない。しかし、僕たちはその狂気に彩られた不安定な危険と隣り合わせにいる。
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若杉冽
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