黒面の狐

黒面の狐

1,119円 (税込)

5pt

4.1

あの真っ暗闇の奥から、何かが私を凝っと覗いている!
ホラーミステリーの旗手による新シリーズ、ここに開幕。

戦後まもない混乱期。
主人公の物理波矢多(もとろい・はやた)は満洲の建国大学から日本に帰国し、足の向くままに北九州の炭鉱で炭坑夫となって働き始める。
波矢多は同じ炭鉱で働く美青年・合里光範(あいざと・みつる)と意気投するが、彼もまた朝鮮人の友を過酷な労働に従事させた過去に罪悪感を負っていた。

やがて同室の合里が落盤事故で坑道に取り残されたのを皮切りに、炭坑夫が次々と自室で注連縄で首を括るという、不気味な連続怪死事件に遭遇する。
現場からはいつも、黒い狐の面をかぶった人影が立ち去るのが目撃され……。
敗戦に志を折られた波矢多は、相次ぐ変死体と“狐面の女”の謎を解けるのか。

細密な炭坑の描写の中から、じわじわと迫ってくる恐怖と連続する密室殺人の謎。
本格ミステリとホラーの魅力を併せ持った、著者の本領発揮の傑作長篇。

解説・辻真先

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黒面の狐 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    けっこうな厚さで読めるかなと心配しましたが、話が面白く作品に惹き込まれてサクサクと読めてしまい、流石だと思いました。特に炭坑関係の話は読んでいてかなり勉強になりました。きちんと調べて書かれている文章は安心して読めます。
    すでに続編も刊行されているみたいですので早く読みたいと思いました。

    0
    2020年02月24日

    Posted by ブクログ

    文庫版で再読。
    初読時にはとにかく怖いということが先に立っていて、いろいろ気づけなかった面があったかも。この時代における歴史的背景や、その中で起こっていたさまざまな悲劇や。辻真先さんが解説で書かれておられるように、たしかにこういうことがあったというのは、あまり知られていないことなのかもしれません。と

    0
    2019年04月25日

    Posted by ブクログ

    満州の地の最高学府、建国大学を出自としながら敗戦のショックにより地方を放浪する物理波矢多。九州にて炭鉱夫になる道を選んだ彼の前に現れた合里光範。自身と重なる部分の多い合里を中心に物理は炭鉱内での交友を深めていく。しかし鉱山内での爆破事故を契機に炭鉱夫たちは恐怖に見舞われる。事故と同時に行われた密室殺

    0
    2023年03月02日

    Posted by ブクログ

    炭鉱が舞台の小説は初めて読んだし、炭鉱に関する知識は全く無かったのですが、著者の広い知識と説明のおかげで世界に入っていくことができました。

    後半は怒涛でほとんど一気読み!

    0
    2021年08月30日

    Posted by ブクログ

    犯人の推理が二転三転したり、説明のつかない謎の存在を残すところなど刀城言耶シリーズを彷彿とさせる。新しさは感じないものの誰が犯人なのか最後の最後まできりきり舞いさせられ、後半に進むほどおもしろかった。
    全体的なホラー要素は控えめだけれど、“地の底で誘惑してくる白い肌の魔性の女”という怖淫靡なゾクゾク

    0
    2019年05月07日

    Posted by ブクログ

    相当時間を掛けて、6割程度読んで挫折。だいぶ前にも三津田信三さんは挑戦して駄目だったが、今回も挫折。

    0
    2020年06月25日

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