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2060年代、人類の一部は惑星パックスに植民を開始した。だが植物学者のオクタビオは、この星の植物が知性を持ち人類を敵対的だと判断すると排除されてしまうことを知った。人間が生き残るためには、植物との意思疎通と共生が不可欠なのだ──。7世代100年以上にわたる植民コロニーの盛衰と、植物との初めての接触(ファースト・コンタクト)の物語。解説収録/七瀬由惟
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Posted by ブクログ
SF。ファーストコンタクト。植物。 一章ごとに世代が変わり、各章のテーマも異なるような構成が特徴的。 未知の惑星の調査から始まり、反乱、殺人、冒険、交流、戦闘と、波瀾万丈の年代記。 解説にあるように、特定の主人公を設定せず、惑星の生態系全体を俯瞰するように読むと、人類・植物・他種族それぞれの物語があ...続きを読むり、多くの感動や知見があるように思う。 厳しく、残酷な面もあるが、惑星パックスの自然は、とにかく美しいと感じた。 帯に、"21世紀の『地球の長い午後』"とあったが、個人的には『地球の長い午後』よりも好み。
年末から読み始めて今までかかっちゃったけど、素晴らしい読書体験…2022の初SF。 腐敗した地球を離れた、《パックス》…平和…への入植者の7世代100年を描くのですが、断片的でときどき置いていかれながら、それぞれの進歩と夢とに導かれ。 ファーストコンタクトものでもあって、それが、えーと植物とはねえ。...続きを読む少し…『あなたの人生の物語』のエイリアンにも似ているかも。 しかし植物はかくも、動物とかかわってる…ある意味支配しているのですね、栄養や酵素や精製物を生成物を使って。だってそうよね、ラベンダーの香りに鎮静されたり、大蒜食べて元気出たりするもの。 この星の植物たちの愛らしき…憎いときもあるが…個性の豊かさよ。人間のキャラたちと比しても遜色なき。 あー、100年だからね、最初のほう忘れちゃったけど、今すぐ最初から読み返したいよ。 ラストあたりを、ドビュッシーとグレンモランジーと…手製の蒟蒻煮で過ごしたこの夜も気持ちいいのでした。
地球を出て別の星へ移住する。聞いたことのある設定だけど、詳細は初めての出会いだった。植物にそのままの生体の中で意識があったらこんなふうかもしれない。でも一体どの部分で考えてるのだろう?どうやって分子構造を変化させてるんだろう?等々思いながらも最後はそういうものだと思うことにした。未知の世界観はとても...続きを読む不思議で面白い。 地には平和を
地球を出た数十人がたどり着いた星は、地球より10億年古い星で地上の多くが植物相に覆われていた。そしてそこには、知性を持った植物がいた。 人は、電気信号という物理変化による思考だが、ここの植物は、科学変化による思考。なるほど、面白いなぁ。思考スピードには難がありそうだが、複合的に思考出来そうな気もする...続きを読む。
約100年にわたる惑星の入植年代記を綴ったSF小説。翻訳の酷さと(おそらく)原文の拙い描写により、非常に読みにくく、話が頭に入ってきづらいと感じたことが結構あったが、後半からは話が動き出し、最終的にはまあまあ面白いと感じた。知性ある植物と、地球人、異星人の7世代に渡る交流だが、序盤のストーリーをもう...続きを読む少し面白く、かつ後半にもっと活きる形で展開してほしかった。序盤が退屈すぎる。いまいち生活の情景が浮かびにくく、場面が急に変わったり、興味の持続を保つような話運びとは言い難かった。後半四章は近い時代ということで話の繋がりもあり、ミステリーからの冒険からの戦争からの異種族との共生をテーマにしていて、話の展開が面白く、一気に読めた。植物(スティーブランド)視点の語りは、異星の植物にしては人間のような思考でやや違和感を感じてしまったが、戦争中に各所で何が起こっているのか説明するためにうまく機能していたかも。人間以外の知性との共存の難しさが、同じ人間でも分かり合えていない現状の地球の縮図として寓話的に語られているようでもあり、非常に興味深かった。
「地球の長い午後」を彷彿させる物語。だか、この長い本編は色々な顔をみせる。 環境破壊、戦争などで地球を捨てて、この惑星にたどり着いた第一世代。着陸時の失敗で彼らは便利な物資を宇宙空間に取り残しており、ほぼ丸裸の状態から、この惑星で生活することになる。 ここから始まり物語は、ファーストコンタクトや...続きを読む捨ててきた争いなどを含みながら、何度も視点変えて、百年続く。 久しぶりに骨のあるSFを読んだとも思うが、流石に時間がかかってしまった。 続編が出るということなので、彼らが新しい日々をどう過ごすか、見守りたいとも思う。 「水と日光を」
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