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いま、この時代にあって「救い」とは何か、果たしてそれは可能なのか? この世に生をうけ、やがては死にゆくことを、どう受け止めればいいのか? 信仰をもつ宗教学者と、宗教をもたない哲学者が、こうした根本問題をめぐり、鋭く言葉を交わす。「世界全体の幸福」と「個人の幸福」、親鸞の「一人」の思想、宮澤賢治の『銀河鉄道の夜』など話題は多岐にわたり、問いが深められていく。この時代の「生と死」について、透徹した視座を提供する対話の記録である。
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Posted by ブクログ
救いとは何か、にまつわる対談。宗教学者でもある山折さんに対し、宗教的な言葉を用いず、哲学的に語ろうと苦心する森岡さんの、ぎこちないながらも必死に言葉を探そうとする姿には感銘を受けた。 議論の内容も、結論がはっきりと出るようなものばかりではないが、倫理を育むのは結論ではなくむしろ過程だろうし、それでい...続きを読むいと思う。 最終的に森岡さんは「命を大切にしようがしまいが、命自体が尊い」という境地に至り、いつかそのことを哲学の言葉で、論理によって説明できるようになればいいと話す。 そうなればいいと僕も思うし、僕は僕の言葉でそれを見つけたいとも思った。 議論の途中、まさにこのことと対称的な森岡さんの言葉として、 「ある人に対して、(中略)「自分なんて、生まれてこなければよかった」と思わせるように仕向ける。それこそ極悪ではないか」 というものがあったが、これには心底同意する。殺人よりも何よりも、それこそが悪だ。 けれど、たとえそんな人間でさえも生きているということは尊いものなのだ。そんな人間でさえも、すでに救われている。そんなことを、どうにか納得して生きていくことができるのかどうか、自信はないけれど、考えてみることは吝かじゃない。
宗教では救われない私たち。では生きる救いとは何か。真摯な語り合い。「誕生肯定」という言葉に涙した。大切な本に出会えた。
P25 宗教を全面に打ち出せない現代社会の中で、「生きる意味」をどこに見出せばいいのか、「人を殺してはいけない理由」をどう説明すればいいのか。この対談では、こうした難問中の難問に、神や仏に頼らずに、どこまで追っていけるかを考えたいと思います。 目次 はじめに 第1章 「殺すな」の思想を問う ある...続きを読む少年の問い/「殺すな」の思想と近代/「三種還元の方法」の限界/誰もが加害者でもある/少年の問いにどう答えるか/「比較地獄」の時代/「無常」の三原則/ロゴスの力 第2章 魂、そして死について 「一人」という問題/親鸞の「一人」/デカルトのコギト論/ヨーロッパ的人間観との違い/集団主義による「いじめ」/鎮魂について/「信ずる宗教」と「感ずる宗教」/「心」をめぐる探究の系譜/浄土と無常/宮沢賢治の信仰心/「写真葬」と化した現代の葬儀/死のイメージ・トレーニング/無神論について/死んだらどうなるのか?/理想の死に方 第3章 限りある命をどう生きるか 命のイメージ/手を合わせる理由/限りある命をどう生きるか/「誕生肯定」と「消滅肯定」/絶望と欲望からの解放/命をめぐるアメリカでの論争/ハンス・ヨナスの思想/悪の問題/菊池寛の小説と赦し 第4章 「個人の幸福」と「全体の幸福」 宮沢賢治の幸福論/「なめとこ山の熊」の二つの死/赦しとしての死/「やまなし」に描かれた二つの世界/『銀河鉄道の夜』の思想/若い世代の生きるキツさ/二つの手立て/すべての魂に誕生肯定はあり得るか 第5章 救いとは何か 「人は死んでも消えてしまわない」/天地万物に命が宿る/「命を大切に」という標語/「ハーバード白熱教室」の欺瞞/功利主義的哲学への批判/「サバイバル戦略」と「無常戦略」/命の生まれ変わり/原発事故をどう受け止めるか/救いの最終的な根拠とは? おわりに
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