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「日本人とドイツ人は似ている」――何となく日本人は勝手に思っているけれど、実際にドイツに住んでみるとまったくのウソでした! 電車で「座りたいから席を譲ってほしい」と堂々と言ったり、簡単には非を認めなかったりするメンタル。安易にマネしないほうがいい「働き方」や教育制度。比べるうちに見えてくる日本の強みと弱点とは? 20代の若き感性が現地で驚き戸惑い怒り笑いながら綴る、等身大の比較文化論。
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Posted by ブクログ
■日本は休めない代わりに便利さを求めドイツは不便でも休むことを重視した。 ■日本が本気でジョブ型雇用を拡大するとしたら,次の3点が絶対条件になる。 ①職種や勤務地などを限定した採用活動。人事異動は基本的には行わない。 ②企業外での職業教育の充実。職業教育は様々な職種と熟練度に対応しなくてはならない。...続きを読む ③仕事によって給料が決まる職務給に変更。年功序列を元にした職能給制度の廃止。 ・総合職というあいまいな職種は成り立たない。 ・新卒一括採用ができなくなる企業も増える。 ■日本の治安の良さは「恥の文化」「名誉を重んじる」といった文化的背景で説明されることが多いが日本人以外がみんな厚顔無恥で名誉を気にしないわけではない。 ・日本人は罪悪感に敏感で悪いことをしても幸せになれないという考えが強いからではないだろうか。 ・「良心の呵責の際,良心が勝つ」 ・一万円を拾ったラッキーに感謝する人よりそこから生まれる罪悪感の方を気にする人の方が多い。両親が痛み後々自分が嫌な気持ちになることを知っている。 ■罪悪感を感じやすく他人を満足させようと努力できるのが日本人。 ■報恩精神も日本人らしさのひとつ。
面白かった。ドイツ人と比べることで、「日本人とはどういう特性を持つ人たちなのか?」がよくわかる本だった。
ブログの延長みたいで、新書っぽくないけど読みやすい。日本は便利さを求めるために休めなくなって、ドイツは休むために不便を許容したのは同感。
なるほど、と思ったり、だよねーと思ったり。 日本の良さを残しつつ、過剰でマイナスにふれてしまってる部分もしっかり見つめなおして、欧米型でも従来の日本型でもない、スタイルを生み出して育てていきたいなと理想論だけど、強く思った。
日本とドイツを様々な観点から比較していて、日本にずっと住んでると気付かないことが多く書かれている。 当然どちらが良いとかではなく、それぞれに長所・短所があり、これからの日本はどうすれば良くなるかというヒントが随所にあるような気がする。 日本賞賛番組で盛り上がり、外国人を特別視してしまうこの国の違和...続きを読む感についても興味深かった。
ドイツに留学経験があり、ドイツ人のパートナーがいる実体験からの比較文化論。イメージではドイツ人は日本人に近いと思っていたが、かなり違う。 いまの日本人としての考え方、生活様式を見直すきっかけとなる一冊。 例えば、日本のおもてなし。客が完璧を求め、サービスを期待する日本人が普通と思っている権利。何もし...続きを読むていないのに一方的に奉仕されるのも、良く考えてみると、人間味なくおかしなものかもしれない。
等身大の日本人ードイツ人比較論。 ドイツの制度紹介した上でドイツ史上主義を唱えるわけでもなく、良いとこは良いし悪いところはあると言う主張に好感が持てた。 日本人の奥ゆかさは罪悪感、自己犠牲の精神から来てるというのは、確かになぁ。ドイツではEntschuldgungした方が悪者的な環境。別に性格が悪い...続きを読むんじゃなくてそういう風土、文化なんだな。 結婚、家族に関する考え方は初めて知ったのでちょっとびっくり。家族は精神的な繋がりから来てるので、制度には縛られない。日本はまだそこまでオープンじゃないよな。
3.5 在学中にドイツ留学し卒業後移住したライターの著書。働き方、国民性、教育、部活、就活、思想、家族性など移住した経験に基づく比較文化論。日本批判が多く結論のない評論家になっている感もあるが、考え方の違いや生活スタイル、働き方の違いが分かり中々面白い。ドイツの働き方は、効率的な環境に拠る所が多い。...続きを読む作業者と指示者の適材適所の分業制、予約制・担当制、書類の整理、担当者休みなら周りや客が我慢する文化など。 ●マジメ ドイツ人が規則を守るのは、日本的マジメさからではなく、ドイツでは規則を破った人にはトコトン厳しく、規則を守ることが絶対正義とされている国だから。なので、法律・規則・規約書などをよく勉強する。著者曰く、似てない。 ●生活面 公共交通機関はルーズ。配達物は届かない。物は捨てない(ケチな国民性。社会主義的な面があるから?)。食事にこだわらない:温かい食事は昼に1日1回で朝夜はパンやサラダ。食べたい人が食べたい時に食べたい物を食べるスタイルらしい。部活はなく年齢無関係の地域のクラブがたくさんあり自由に参加するスタイル(日本式はかなり批判調、スポコンも良い面があると思うが)。ドイツの離婚率は40-50%程度だが、子供に会うことやお互いの再婚相手も含めて子供とパーティなどもある。 ●観光 旅行の仕方やおもてなしサービスなど批判調だが、各々の文化によるところもあるからどちらが良いなどと決める必要もないように感じる。 ●働き方 欧米や多くのアジアなどジョブ型と日本のメンバーシップ型。前者は、欠員補充が基本で職務給。人事異動は基本的になく、昇進するには自らスキルアップして認めてもらうか、転職する。後者は、新卒一括採用で、年功序列に基づいた職務給。異動や転勤は拒否できない。ドイツでは人事から広報から横異動みたいなのはなく、異動する場合は一から築く必要がありプロフェッショナル型。逆に言えば、広く浅く知っているジェネラリストがおらず一つしかできない人が多い。もっと柔軟にしようという日本と逆の意見もあり、隣の芝は青いらしい。 ドイツでも残業もあり、5人に1人は月20-40時間、10人に1人は40時間以上残業しており、結果を残しやすい人や責任ある管理職は残業する。だたし、振り返る制度は充実している。効率的に働くからというより、効率的に働ける環境や文化がある。単純作業はインターン生や作業者に任せ、雑務を減らす適材適所。担当制で予約制。担当以外は原則知らん顔。休めるように書類の整理。また担当者が休みのときは、周りがフォローする部分もあるが、サービスを受ける人や客が我慢するという文化もある。 著者は、ジョブ型への完全移行よりも、ジェネラリスト志向で年功序列傾向のメンバーシップ型の中に、ジョブ型のラインや制度を作るのがよいという意見。実際この方向にはなりつつあると思われる。
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日本人とドイツ人―比べてみたらどっちもどっち―(新潮新書)
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