「発達障害」と言いたがる人たち

「発達障害」と言いたがる人たち

880円 (税込)

4pt

いま、過熱する「発達障害バブル」。専門外来では、予約から診察まで3か月待ちは当たり前といった状況が続いている。
わが子の行動やコミュニケーションに不安を抱く親たち。
仕事や人間関係の尽きない悩みに原因を求めるおとなたち。
皆、「生きづらさ」のよすがとして、「発達障害」という記号を求めているのではないか、と精神科医の香山さんは指摘する。
早く診断を受けて、適切な支援を受けさえすれば、この「生きづらさ」は軽減されるのか?
発達障害に関する分類や考え方は、まだまだ大きく変動しており、精神科医でさえ、その変動についていくのは難しい。
過熱する患者や家族の心理と変動し続ける発達障害診断。
「発達障害」はどこへ行くのか?
精神科医・香山リカさんが、生きづらさの原因を「発達障害」に求める人たちの心理と時代背景に斬り込んだ意欲作!

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「発達障害」と言いたがる人たち のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    「もしかして私は発達障害ではないでしょうか」
    と言って、診察を受けに来る患者さんが増えている
    そうです。

    ところが現代医学においても、実は発達障害の定義
    は定まっていないそうです。
    前半はそうした発達障害に関わる問題点を説きます。

    後半は、この書名に対する著者の回答が述べられて
    います。
    非常に

    1
    2019年09月24日

    Posted by ブクログ

    生きにくさや周りと上手く行かないことに発達障害という診断を付けてもらいたがる人と、漠然とした診断基準で安易に診断を付けてしまう精神科医がいることに驚く。確かに、何もかもうまくいかない人にとって、それが発達障害のせいであると分かれば気持ちが楽になることも多いのだろうが、その診断を求めて、ドクターショッ

    0
    2023年04月16日

    Posted by ブクログ

    文字通り、「発達障害」と診断されたがる人のメンタルについて精神科医の香山リカが分析した一冊。

    精神病の診断はウイルス性疾患などと違い、明確な境界線がないので難しいと感じた。
    また逆に、病気と認定されて安心したい側の気持ちも理解できるので、より対処が難しいと感じた。

    0
    2022年04月11日

    Posted by ブクログ

    タイトルからすると、精神科医の香山リカさんが、この診断名を求める人を批判的に書いている物かと思うが、そうではなかった。
    '大人の発達障害'が注目されるようになったのは、ここ数年の事だが、それに伴って増えている受診者とそれらを取り巻く世間の風潮などについて、医師の目で興味深く語られ

    0
    2019年11月04日

    Posted by ブクログ

    発達障害の基本的なこと、精神科の診断の難しさがわかった。

    「発達障害と言いたがる人」は、
    「あの人発達障害なんじゃない?とレッテル貼りたがる人

    「自分はたぶん発達障害だろうと思う人」
    の2通りが考えられますが、
    後者について描かれたものです。

    0
    2023年03月05日

    Posted by ブクログ

    ・そもそも診断基準が確立していない
    ・今診断が降りても10年後には降りていない可能性がある
    ・主観と客観に基づく以上、診断は難しい

    そりゃあグレーゾーンにもなるよなぁ。ADHDという診断書が欲しいために病院行く人って割と何考えてるんだろうと思うんだけど、精神病院にかかる行為への抵抗感が今の若い世代

    0
    2021年05月29日

    Posted by ブクログ

    そもそも医学的に発達障害は
    まだ明確に定義がされておらず
    (正確に言えば定義が更新されていない)
    まだ未知の部分があるということを知りました。

    「発達障害」というラベル付けをすることで
    自分自身が劣っているわけではないと安心し、
    すんなりと対処行動に移していくという点は
    「うつ病」と診断されること

    0
    2020年10月27日

    Posted by ブクログ

    全般的にハッとする事が書かれているような本ではなかった。タイトル通りです。

    大人はいい、自分で発達障害がある事を公言すればいいと思う。

    けど子どもが標的になるのはかわいそうすぎる。

    発達の遅れが認められた1〜6歳の子どもに治療を行っても、学校の成績、運動技術、メンタルヘルス、生活の質、生存率、

    0
    2020年06月09日

    Posted by ブクログ

    「発達障害」という観点から、現代社会を見るのに役立つ本という印象。本書の最後に著者も述べているが、岩波明氏や本田秀夫氏の著書を読んでみるともっと深く「発達障害」について知ることができるであろう。

    0
    2020年04月15日

    Posted by ブクログ

    「広汎性発達障害」の診断を受けた息子がいます。
    最近NHKなどで「発達障害」について取り上げられることが多く、世間的な認知度、理解度がアップすることは喜ばしい、と思っていました。
    が、医者の立場から見ると、おしゃれアイテムの一つみたいに「発達障害」の診断を欲しがる人が増えているんですね。
    もちろん困

    0
    2019年11月22日

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