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オイディプスが先王殺害犯人の探索を烈しい呪いの言葉とともに命ずる発端から恐るべき真相発見の破局へとすべてを集中させてゆく緊密な劇的構成。発端の自信に満ちた誇り高い王オイディプスと運命の逆転に打ちひしがれた弱い人間オイディプスとの鮮やかな対比。数多いギリシア悲劇のなかでも、古来傑作の誉れ高い作品である。
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Posted by ブクログ
ずっとドキドキしながら、目を見開いて読み切ってしまいました。 王が問い詰める場面では、ああああ、その辺でやめとこうよ…なんてつぶやきながらハラハラハラハラ。 あぁ舞台で見てみたい!
ある程度あらすじを知っていても抜群におもしろい。 テーバイの王オイディプスが国の危機を救うための神託を受け、災厄の原因を突き止めることから明るみになる真実。 自身の素性の秘密、父親殺し、妻であり母でもあるイオカステとの交わり。 これほどの悲劇があるだろうか。 ギリシャ悲劇ハマりそうです。
最初にいつ読んだのか覚えていないのですが、そのおかげで大変面白かったです。 当然あらすじは知っているわけですが、かなり緊迫感を味わえました。 特に第3エペイソディオン以降は、第2以前と比べて短く、テンポが上がるように感じるのですが、その中で悲痛な展開を畳みかけてくるのでたまりません。 父殺しと母子...続きを読む相姦の運命。これ自体は合理的な設定ではないというのは、既にアリストテレスが『詩学』15章で指摘しているのですが、その運命の枠内において迫真の物語が展開されているのがすごいんですよね。 オイディプスは、運命を覆すことのできない無力な人の子に過ぎないし、怒りによって他人(クレオン)を無実の罪で死刑にしかけてしまうような欠点もあります。 それでも悲惨な目の前の状況から逃げずに知力を振り絞り続けるところは尊敬に値するし、オイディプスのこうしたキャラクター性があるからこそ、作者のプロット(アリストテレスのいうペリペティアとアナグノリシス)が最大限に生きてきます。 スピード感のある対話部分に比べて、コロス部分(パロドス、スタシモン)については意味が取りづらかったです。 原文の感じを出そうとした意図は伝わるのですが、私の読解力の低さもあって、別の解説本にお世話になることにしました。 末尾の解説は充実しています。 特にアリストテレス『詩学』の関係箇所引用は、復習の手間が省けて嬉しいところ。
オイディプス王
あってはならない恋愛で、それが叶ってしまったことによる辛さ悲しさに共感する。西洋文学の中ではとっつきやすくページ数も少ないため読みやすいと思う。
オイディプス劇という言葉は、よく使われるので知っているが、実際に『オイディプス王』を読んだことはなかった。古代ギリシャの文脈があまりわからずに読んでも十分面白かったと思う。 ギリシャ悲劇に興味を持ったのは『誰のために法は生まれた』がきっかけで、よくわけもわからずに法学部に入ってしまって途方に暮れてい...続きを読むるときの一筋の希望の光かもしれないと思ったのを覚えている。実際に(やっと)読んでそれは多分間違っていないと感じることが出来た。
基本会話文で書かれており、ページ数も多くないので、すごく読みやすかった。有名な話なので、ある程度内容も知っていたのもあるかも。 父親を殺し、母親と交わるという話は冷静に考えてみてもぶっ飛んだ話だが、これがいわゆる"エディプス・コンプレックス"の元になっている。 前半オイディプ...続きを読むス王からは王としての威厳が感じ取れるが、真実に近づくにすれ絶望的な心境に陥っていく姿が印象的。なんとも儚い。 「父と子の戦い」と言われると、なんとなくスターウォーズのルークVSベイダーを思い出してしまう。ひょっとして『オイディプス王』の影響を受けていたりするのか、、?
運命を聞いて逃げようとしたのに、結局予言通りになってしまった悲しい話。オイディプスの娘たちへの想いを語るとき、とても辛い気持ちになった。
ギリシア神話。率直なところでは、非常な驚愕と共に心の内で叫びをあげる程に恐るべき作品だと感じた。まさに驚異・驚嘆であり、その震えをこの身で感じたまま、作品そのものを抽象的に述べることが許されるならば、爆破と爆発であったと表現しても過言ではない程の、怒涛の劇的進行だった。オイディプス王は、所謂フロイト...続きを読むの提唱したエディプス・コンプレックスで有名であり、並のひとであれば知る物語であるし、ラカンにおいても最重視する項目であるから、概要はわたしも以前から知っている。むしろ知っているからこその驚異が文面にあり、最低でも二度読むか、確実に記憶に留めて序盤を正確に回想することが想定されているだろうと考えられてしまう程に、緻密に言葉が選ばれているように思われた。オイディプスは、終局において装飾品を手に取り、絶叫と共にこれを自らの両目に幾度も幾度も突き刺すが、その常軌を逸した行動を自然だと思わせてしまえる程の(それでも読んでいるだけの者は身を縮めてしまうが)、真に迫りくる運命の足音があり(これを演出とひとは言う)、納得させてしまえる程の隠喩・換喩があった。ラカンにおいて我々は何人たりもエディプス期を逃れられない運命にあり、ギリシアにおける一(いち)神話が、全人類が必ず遭遇したであろう悲劇を描いていると想像すると恐ろしい気持ちがこみ上げられるのは至極当然と言える。ソポクレスはエディプス期のことなど絶対に考えなかっただろう。しかし、人類を観察する過程でこのようなもの、あるいはこれに準ずる悲劇を見、そして書いたのであれば、その縮図はひとつの幾何学として、我々の幼少期にも現れるようなかたちで浮かんでくる。そうして見たとき、オイディプス王は、エディプス期の悲劇と、社会基盤の上に拡大されたその再現とも言える二度目の悲劇を被ったことになる。我々は、どのような人であれ、幼少期を懐古するならば、ひとりの偉大な小さな王であったし、オイディプス王に登場する幾人かの人物も、我々の小さな身近な人物の抽象である気がしてならない。
言わずと知れた名著。 人間世界を支配する無気味で非情な運命を、最高度の技法で描かれているという評価の通りの作品。 古典にはいつも圧倒されます。
フロイトの精神分析や大学の講義でよく耳にしたこの話を初めて読んでみた。「近親相姦」というテーマはさておき、「親殺し」といテーマはインドが舞台の「ブッダ」でも登場した(マガダ国のアジャセ王子による国王殺し)ので、結構昔から東洋・西洋でとりあげられたトピックなのではないかと知り興味深かった。
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ソポクレス オイディプス王
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