潮鳴り

潮鳴り

770円 (税込)

3pt

生きることが、それがしの覚悟でござる――。俊英と謳われた豊後・羽根藩(うねはん)の伊吹櫂蔵(いぶきかいぞう)は、狷介さゆえに役目をしくじりお役御免、今や〈襤褸蔵〉(ぼろぞう)と呼ばれる無頼暮らし。ある日、家督を譲った弟が切腹。遺書から借銀を巡る藩の裏切りが原因と知る。前日、何事かを伝えにきた弟を無下に追い返していた櫂蔵は、死の際まで己を苛む。直後、なぜか藩から弟と同じ新田開発奉行並として出仕を促された櫂蔵は、弟の無念を晴らすべく城に上がる決意を固める……。落ちた花を再び咲かすことはできるのか? 『蜩ノ記』(ひぐらしのき)の感動から二年。〈再起〉を描く、羽根藩シリーズ第2弾!

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潮鳴り のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    仕事な人生で挫折を経験し、やさぐれた生活をした人が再起を図る勇気をもらえる本。周りの人の信頼、支えのありがたさを改めて感じるきっかけになる。

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    2023年08月27日

    Posted by ブクログ

    やはり私は葉室さんの作品に触れると心が熱くなり、涙も出てしまいます。とんでもない悪党がいる一方、主人公とその周りの人たち、その人達が強くもあり弱くもあって人間らしい一方、お互い感化されていく。哀しい話には違いありませんが、希望、明るい希望のある最高の読後感でした。特に、お芳、染子といった女性がまた素

    0
    2023年07月29日

    Posted by ブクログ

    先が読みやすい勧善懲悪のストーリーながら、人を思いやる気持ちの大切さに改めて気付かされる小説である。ともすれば自分本位となりがちな現代において、人を慈しむ慈愛の心こそが人の共感を呼び、連帯感を強くすることを再認識させられた。読後感も爽やかである。

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    2022年06月07日

    Posted by ブクログ

    再起をはかる人々の物語。
    地べたから始まっていることを考えれば、何事も諦観をもって前を向いて取り組める。

    0
    2021年06月20日

    Posted by ブクログ

    「ひとはおのれの思いにのみ生きるのではなく、 ひとの思いをも生きる。」
     という最終章の一行が心に強く残ります。なにかを成すには命を捨てる覚悟が
    ないと相手を動かすことはできない、自分も廻りも引き摺り廻して中吊に苦しめて
    しまう。「覚悟」とはなにかを考えさせてくれる本。

    0
    2021年02月02日

    Posted by ブクログ

    内容(「BOOK」データベースより)

    俊英と謳われた豊後羽根藩の伊吹櫂蔵は、役目をしくじりお役御免、いまや“襤褸蔵”と呼ばれる無頼暮らし。ある日、家督を譲った弟が切腹。遺書から借銀を巡る藩の裏切りが原因と知る。弟を救えなかった櫂蔵は、死の際まで己を苛む。直後、なぜか藩から出仕を促された櫂蔵は、弟の

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    2017年12月01日

    Posted by ブクログ

    落ちた花でももう一度咲くことができる。
    これまでに挫折を味わったことがある人であれば、少なからずこの小説の主人公である櫂蔵に自分を重ねてしまうんじゃないかな。
    櫂蔵やその周りの人たちの芯の強さ、凛とした姿には心揺さぶるものがありました。

    葉室麟先生の時代小説です。蜩ノ記と同様、読めばすぐに引き込ま

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    2016年05月21日

    Posted by ブクログ

    自らの性格や生き方で地に落ちた男が、弟の生き様に触れて再生をする男の物語である。勧善懲悪をベースに進むストーリーは、喜怒哀楽を散りばめられ読み応えのある作品である。

    0
    2024年05月13日

    Posted by ブクログ

    一旦は落ちるところまで落ちた主人公が弟のために決意する。
    藩で奔走する主人公らの傍ら、家で一生懸命働く女性たち。
    弟の無念や村娘の行く末など、哀しく悔しい話もありながら周囲に認められ支えられて目的を成していく。
    絶望しながらも生き抜く覚悟をもってあがく泥臭い主人公が格好いい。

    0
    2023年07月05日

    Posted by ブクログ

    著者は、出版社によって作品を書き分けているそうで、舞台とする藩についても、角川版には架空の扇野藩を、この祥伝社では、やはり架空の羽根藩を用いている。
    羽根藩シリーズと銘打たれるが、羽根藩が舞台というだけで、一部を除きそれぞれの作品に関連性はなく、登場人物にもつながりはない。
    第一弾の直木賞受賞作『蜩

    0
    2023年04月23日

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