鼻に挟み撃ち

鼻に挟み撃ち

506円 (税込)

2pt

3.8

御茶ノ水、聖橋のたもとで演説をする奇妙な男。ゴーゴリの「鼻」と後藤明生の「挟み撃ち」について熱く語るその男は、大声を出すには相応しくないマスクをしている。そしてまた道行く人々もみな同様に。なぜ誰もが顔を隠しているのか、男の演説の意図は何なのか。支離滅裂に思える内容に耳を傾けるうち、次第に現実が歪み始め――。政治小説の再来を目指した表題作の他三篇を含む幻惑小説集。

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鼻に挟み撃ち のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2017年12月14日

    私には何が面白いのかを説明することはできない。それでも、とても面白く、(分量か少ないこともあるが)あっという間に読み終わった。

    文体は、基本的には一人称。ただ、読んでいる途中で、いつのまにか語り手が変わっている。それでもなぜか違和感なくどんどん読める。

    内容は不条理。カフカやカミュみたいには不安...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年05月20日

    純文学的な小説かと思いきや前衛的。小説を書くって、誰かになることなんだと再認識した一冊だった。いとうせいこうさんの才能ほとばしる三扁が収録されている。
    「今井さん」は、ちょっと暗いトーンがありつつも妙に落ち着くしっかりとした土台があって、不思議な魅力があった。
    「鼻に挟み撃ち」は、時間と空間を超えた...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年06月19日

    初読み作家さん。
    文通相手と文通読書会しようと持ち掛け、その第一冊目に選んだ本。文庫本発売の時購入。表紙いいよね。
    一応短編集の仲間に入るのかな。


    『今井さん』
    テープ起こしで生計をたてている鵜殿さんが編集者から「その場で話していない内容が書き足されているようだが」と電話を受けて、それについて、...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年05月29日

    文通友だちさんからいただいた本です。
    いとうせいこうさんの本を読むのは久しぶりですが、登場人物の語りにぐいっと惹き付けられました。面白かったです。
    どの語りも奇妙でしたが、表題作が好きでした。
    わたしも病で一時期マスク人間だったのですが、確かにあれは安心します。
    誰でもない人になって、誰でもない人を...続きを読む

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