覇王と革命:中国軍閥史一九一五‐二八

覇王と革命:中国軍閥史一九一五‐二八

2,992円 (税込)

14pt

5.0

1912年1月、南京で中華民国臨時政府が成立し、孫文が臨時大総統に就任。翌月には宣統帝が退位し、清朝が滅亡した。新生「中華民国」はこうして産声を上げたが、その後の歩みは“平坦でない”どころではなく、各地の軍閥が権謀術数をめぐらせ混沌をきわめた。
本書のねらいは、これまで注目されることのなかった「軍閥とその時代」を再構築することである。扱うのは、国家の統合が壊れた袁世凱統治の末期から、蒋介石が全中国を統一するまでの軍閥混戦の時代(1915-28年)だ。主役級の袁世凱、段祺瑞、孫文、蒋介石、張作霖のほか、徐樹錚、馮国璋、呉佩孚、馮玉祥ら、数多の群雄が三国志さながらの激しい攻防を繰り広げた時代である。
この時期、中国で覇権争いをしていたのは軍閥ばかりではない。列強諸国、なかでも大陸進出をねらっていた日本と、革命の輸出をもくろんでいたソ連の影響は大きく、軍閥とこれら国外勢力との間で展開した駆け引きの様子が詳しく描かれる。
本書は、今世紀に入って中国で相次いで発表された、革命史観にとらわれない文献をもとに、こうした軍閥の動きを丁寧に追い、複雑にからみ合った勢力関係のひもを解きながら、中国史のなかに軍閥を位置づける試みである。

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覇王と革命:中国軍閥史一九一五‐二八 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2021年12月05日

    戦前中国の軍閥争覇を詳述した史書。
    なのだが読み物として面白い。武装が大砲、ライフル、機関砲になった二十世紀の大三國志なのである。
    英雄奸賊軍師策士が組んず解れつバトルロワイアル。
    加えて欧米列強にコミンテルンに我等が大日本帝国が政治に軍事に経済にと介入しまくり場外乱闘·凶器攻撃と殺りたい放題。
    ...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2013年04月24日

    中国の近代史を調べる時にいつも気になっていた「足りないところ」を補ってくれる作品。まさに20世紀の三国志である。

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2014年04月13日

    中国最後の分裂時代である、民国軍閥時代。
    辛亥革命によりアジア最初の共和国・中華民国となりながら、各地の軍閥が群雄割拠した混戦時代に突入。
    孫文の偉大さばかりが強調される辛亥革命において、袁世凱の果たした役割の大きさとは?
    袁世凱の皇帝即位と、それに対する反乱、様々な勢力が入り乱れた混戦時代が克明に...続きを読む

    0

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