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テクノロジーの進歩と私たちの理解との間にあるギャップを埋めるにはどうすればいいのか。それを考えるのが本書の目的です。
第1章は、「テクノロジーが生物学を変えた」として、読者の皆さんが小中学校で習った生物の授業の内容と、今の生物学がいかに異なるものであるか、その理由としてテクノロジーの導入があったことを最初に紹介します。
第2章では、「ゲノム解析はデータ収集から始まる」として、ゲノム解析では膨大な人々からの膨大なデータが必要であることを示します。ジーンクエストの具体的な取り組みについても紹介します。
第3章は、「『私』のすべてがデータ化されていく」と題して、ゲノムだけでなく、私たちのあらゆる生体情報をデータ化して解析することで生命の謎を解明しようとする取り組みを紹介します。
ここまできて、読者の中には「『私』がデータ化されると何が変わるのか」「未来は一体どうなってしまうのか」と不安に思う方も出てくると思います。
そこで第4章では、「生命科学のテクノロジーが『私』の理解を超えるとき」として、テクノロジーと社会の関係や、なぜテクノロジーの発展に人々や社会の理解が追いつかないのか、ジーンクエストの前日談とも言える大学祭のエピソードも交えながら考えていきます。
そして、第5章の「生命科学の『流れ』を知れば『私』の世界と未来が見える」では、テクノロジーを有効活用するために一人ひとりができる心構えを述べます。
答えを先に書くと、それは「流れ」です。流れを理解できれば、おのずと未来を思い描けるようになるのです。生命科学のテクノロジーにはどのようなメリットとリスクがあり、有効活用するためにはどうすればいいのか、未来に向けた考え方ができるようになるはずです。
私の事業や専門分野の関係上、ゲノム解析に関連する話題が多いのですが、実はこれは、テクノロジーと社会との関係を考える一例にすぎません。
今後も進歩を続けるテクノロジーをうまく活用するにはどう考え、どうつきあっていけばいいのか。皆さんの身近なテクノロジーを想像しながら考えていただきたいと思います。
Posted by ブクログ 2021年03月10日
ヒトのゲノムの全塩基配列がヒトゲノム計画で明らかになった。
塩基配列というのは、DNAの構成物の一部である塩基の並びのことをいうのだそうだ。
塩基には
アデニン(A)
チミン(T)
グアニン(G)
シトシン(C)
の4種類があり、この並びが生物によって異なっている。
このすべてが明確になれば、ヒトと...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年12月26日
研修で企業訪問をすることになったため、事前学習のために購入。急激な変化を起こすテクノロジーへの向き合いかた、その中でも注目すべき生命科学の現状と展望について書かれている。
テクノロジーの進歩の速度は予測できないが、進歩を前提としてどんな未来が実現されていくかの流れは予測できる。それを是として受け...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年07月30日
著者の書く記事が好きだった為、どんなことを考えているのかさらに知りたくて購入。生命科学系については何となくわからないからと疎遠だったが最近の潮流も書いてあっていいインプットになった。
現代のテクノロジーは一般層が理解できるスピードを超えているものが多いから、既得権益層との戦いに骨が折れてるんだろう...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年11月16日
ゲノム解析の歴史や概要・可能性がやさしくまとめられている本。こんな時代になったのかと驚くことしきり。ただ、この本は単なる解説本ではなく、著者が賛否両論あるゲノム解析との向き合い方についても語っている点がミソ。いろいろ考えさせられることが多かった。今後、ゲノム解析が食や飲食業に与える影響も小さくなかろ...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年04月03日
ゲノム解析とは、ゲノム解析によって何が変わるのか、「私」にはどのような変化がもたらされるのか、についてわかりやすく書かれている。
医療系の大学に通ってたので知っていることも多く、新しい発見はあまり無かった。
遺伝子のみが自分の性格、見た目、病気の発症などを決定してるわけではなく、生体内での代謝や...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年03月25日
生命科学の様々なテクノロジーに対して、わからない、または怖いという考えを持ってしまうのは仕方のないことかもしれません。高橋氏は「時間」の概念を考えに入れることで、それらテクノロジーが社会へ応用されていく助けになると考えます。つまり、どんな風にテクノロジーが進化するのは分からないが、いつかはこうなるだ...続きを読む
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