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女郎蜘蛛の入れ墨を背に彫り込まれた娘が、自らの裡にひそませる欲望を解き放ち、あざやかな変貌をとげる「刺青」、恐怖に取り憑かれた男の禁断の快楽を描いた「悪魔」、女の足を崇拝する初老の男と青年が、恍惚の遊戯に耽り、溺れていく「富美子の足」など、情痴の世界を物語へと昇華させた、谷崎文学に通底するフェティシズムが匂い立つ名作6篇。この世界の奥深くに、本当の自分がうごめいている。
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Posted by ブクログ
美しい。 フェティシズムって誰のなかにでもあるんじゃないだろうか?そして、フェティシズムにうっすらと隣接しているのはサディズムでありマゾヒズムである。 堂々と美しく人間の変態性を書く谷崎先生に好感をもつ。きっと妄想が好きなんだろうな。小説家故当たり前なんだろうけど、妄想と変態性が谷崎先生に活力を与え...続きを読むている気がする。わかる!とちょっと叫びたくなる箇所がいくつか。 読んでいて、現在恋をしている相手の姿が脳裏をかすめる。髪とか身体とか、気の強さとか。 私は足への執着は特にないし、あんなにも怪しい経験をしたことはおそらくないのだけれど、共感するところが多々あって、我ながら危険だと思う。 強いて言えば『刺青』、『悪魔』、『憎念』、『羅洞先生』が好き。
谷崎センセイの足への執着心をしみじみと感じました。 短編で、特に好きなのは「富美子の足」と「青い花」です。
なんと生々しい、執拗な描写なのだろう。 谷崎さんが描くフット・フェティシズムとマゾヒズムの世界。 それをまじまじと目の前にさらけ出されたものばかりだった。 どの話も衝撃的であり、これぞ谷崎文学、というものだった。
人間っておもしろい が率直な感想 明治から大正にかけて書かれた作品なのに、こんなにも鮮やかですっと入ってくる 人間の本質的な部分ってずっと変わらないしそこもおもしろい 「フェチ」なんてかわいいもんだなと思う この作品全て強烈なのにほんとにすがすがしく書かれているので恥ずかしくならない 「それでな...続きを読むに?」感があって読んでて楽しい サドマドも同時に感じられてとてもおもしろかったです
谷崎潤一郎の小説を読んでいると、最近の「私、○○フェチなんだー」というのがとても軽々しく感じます。 フェティシズムとは元来こういう物だったのだとおもいしるというか。 しっとりとした女性の色気、質感、姿形をパーツひとつひとつに着目しつつしつこい程に語っていますが、描かれる欲望と反して描写はなんとも上...続きを読む品で美しい。 谷崎潤一郎の話はどれも好きですが、この本の中なら『富美子の足』が特に好きです。
5年以上前に買った本を再読したので、この度感想を書くことにしました。 これだけ「〇〇フェチ」という言葉が浸透した現代の日本ですが、谷崎潤一郎がいなければこうじゃなかったのかもしれないと思いました。(というか、きっとそうですよね。) まさにフェチ界のレジェンド。 『富美子の足』では、足の描写に5ページ...続きを読む余りも使っています。そして、その描写のなんと艶かしいこと…。 とても面白く、楽しい読書体験になりました。
「フェチ」こと「フェティシズム」を全面に出した、いっそ清々しい程の性癖で知られる谷川潤一郎先生の作品集。現文の授業で名前だけ聞いた『刺青』が、こんなに艶めかしくも美しい作品だと、誰が思っただろうか(笑) 特に印象深かったのはやはりこの2作。 『刺青』 谷川潤一郎先生の作家デビュー作にして、フェテ...続きを読むィシズムの神髄とも形容できる本作品は、初読の私に大きすぎる衝撃を与え、同時にその世界へと私を引き摺り込んで行きました。足への描写がすごい(笑)これが耽美派かと圧倒。そしてその美しさにやはり心酔するばかり。燦燦と輝く蜘蛛の刺青と、それを崇拝する三吉の関係性……ここだけ見ればマゾヒスティックな趣を感じますが、三吉は彼女に刺青を、魂を彫っている面からは、サディスティックなものも感じられる……。この複雑な人間のフェティシズムを見事に書き切っている点は、本当にすごいと思った。谷川潤一郎文学の嚆矢にして至高の作品だと思います。 『悪魔』 最後のシーンに驚きを隠せない、まぁ忘れない、かなり癖強めだと思う作品。(当時も様々な批判かあったらしい!)女に翻弄されていると分かっていながら、その女の悪魔的な一面を知っていながらも、そこに甘美な誘惑と、蠱惑的や興奮を抱かずにいられないという、愚かな男性の心理(まさしくマゾヒズム!!)にどこか共感せずにはいられない。それがこの作品が受け入れられたひとつの証左であると思うのです……。 他にも、『青い花』とかは妄想癖が凄まじくて読んでて笑いそうになったり、意外と外国への憧れがあったんだなぁと思ったり。『富美子の足』での富美子の描写の細かいこと! 耽美派をこれでもか、と詰め込んだようなこのお話は、圧巻としか言いようがなかった……。 まとめると、やはり谷川潤一郎先生、素晴らしい作品ばかり!! ぜひ他の作品にも出会ってみたいです。
僕はどちらかというとフェティシズムとエロティシズムは思っているより違うものだという印象を受けた。密接に関連はしているけれど、それぞれへのこだわり方というのは全く性質が違っている。やはりフェティシズムは自分の心の中に求めるものがあって、それと比べるとエロティシズムはずっとフィジカルなものという気がする...続きを読む。
分かりやすいフェティシズムは刺青と足かな。でも、鼻水ズルズルがいちばんフェティッシュを感じる。あるよ。そういう気持ちは自分の中にも。。。 軽く読めますが、書かれているのは本物のフェティシズムだと思います。
知性が理性の味方だといつから錯覚していた?谷﨑の小説において知性とは欲望を豊潤に彩り駆り立てるデュオニソスであり、理性の盲目さを付いて快楽の足元へと導くメフィストフェレスなのだ。谷﨑の処女作である『刺青』を含むこの短編集は、人が自然に神を発見した様に人体の細部に神を見出す力=フェティシズムと谷﨑の文...続きを読む章力の共犯関係を愉しむにうってつけの選集と言えるだろう。人肌に対する匂い立つような表現力がたまらない。そしてフェティシズムとは他者を物化する概念でもある。だから彼ら皆、ひとりの世界に生きながらも満たされる。
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谷崎潤一郎フェティシズム小説集
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