ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
4pt
1人当たりのGDPで日本を抜きアジアで最も豊かな国とされるシンガポール。1965年にマレーシアから分離独立した華人中心の都市国家は、英語教育エリートによる一党支配の下、国際加工基地・金融センターとして発展した。それは、表現・言論の自由を抑圧し、徹底的な能力別教育を行うなど、経済至上主義を貫いた“成果”でもあった。本書は、英国植民地時代から、日本占領、そして独立し現在に至る200年の軌跡を描く。
アプリ試し読みはこちら
Posted by ブクログ
シンガポールに留学、移住するなら絶対に持って行きたい1冊。シンガポールの歴史、経済、政治、全てが学べます。 シンガポールに来る前、この国の歴史について全くわからず、なんかゆるっと「安全だけど厳しい国」という認識でしたが、この本を読む中でなぜそのシステムが必要だったのか、ということが論理的にかつ簡潔...続きを読むに学べます。 良くも悪くもシンガポールはリー・クアンユーによって作られたのだなと再認識できる本であり、彼の目指す社会的な方向性、政治指針が今もシンガポールに根強く残っていることがわかるはず。この本のおかげでシンガポールという世界をよりクリアに知覚できたので、とても感謝しています。
中公新書の「物語」シリーズ、いくつか手にとって読んだことはあったのですが、今まで読んだ「物語」シリーズの中では一番面白かったと思います。まずその理由は、シンガポールの歴史が浅いので、1冊の本の中でかなり密度の濃い記述がなされていることでしょうか。例えば同じ「物語」シリーズのアメリカ版などは(アメリカ...続きを読むもフランス、イギリスと比べれば歴史が浅いのですが)、歴史本に良くありがちな「浅く広く」語っていて、あまり感銘を受けませんでした。その点、シンガポールの歴史は新書250ページくらいあればかなり密度の濃いものが読めると感じます。 次に良かった点として、シンガポールの独立後の経済成長については政治を軸として極めて明快な論理展開がなされていて、ものすごくわかりやすかったことです。これはシンガポール自体がある意味極めて明快な戦略を打ち立てていたからという面もありますし、それを著者がしっかり明快に記述しているからだと思います。シンガポールの生い立ち、経済成長の仕組みなど、初心者にはとても良い本と思いました。
シンガポール赴任者に特におすすめ。経済的観点でもある意味芸術やサブカルチャーの観点でも特異な国シンガポールの成り立ちがざっとよくわかる。著者の意見がちゃんと混ざっているのも良い。
リークワンユーまでの時代を読み込んだ。開発独裁国として成功を収めたシンガポールの成り立ちを簡潔かつ的確にまとめられている。中国、特に深センにおいても、シンガポールの政策を真似ている所なので、その意味でも参考になった。 面白かったのはリークワンユーといった母国語英語グループ(英国留学経験者)と母国語中...続きを読む国語グループ(中国からの出稼ぎ労働者)との政治的対立と克服の過程、香港もそうだが、西側の制度をアジアに的確に適応することで、日本をも凌ぐ競争力を持つ都市を設計できることだ。
シンガポールという国について理解を深めるために最適な一冊。 特殊な教育制度に国の本質が現れていると思う。
[昇り竜解剖図]羨望を集めるほどの急激な経済成長で、東南アジア諸国の経済や投資を牽引してきたシンガポール。ほとんど顧みる人すらいなかった19世紀初頭の「発見」から、急速な経済成長を経た21世紀初頭までの歴史を概観した作品です。著者は、シンガポールをはじめとした東南アジア諸国の研究で知られる岩崎育夫。...続きを読む 非常にコンパクトにシンガポールの経済、政治、そして社会についてまとめられているため、同国に関心を持つようであればとりあえずオススメしたい一冊。現実主義に徹したシンガポールの世界観がどのように形作られ、成功を収めることになったかがよくわかるかと思います。シンガポールと東南アジア諸国の関わりについても頁が割かれているため、広く同地域に興味を持つ人にもオススメです。 〜比喩的に言えば、シンガポール株式会社の社長が創業者オーナーのリー・クアンユー、副社長がリーの片腕のゴー・ケンスィー、第一線の営業部長がエリート開発官僚、一般国民が事務職や現業の社員に相当する。そして、株式会社である以上、シンガポール株式会社は利益獲得に経営原理が置かれ、社長の大号令以下、社員全員が一丸となって会社の発展に励んだのである。〜 いつかあの不思議な形のホテルに足を運んでみたい☆5つ
上司がいるので最低年一回は出張するシンガポール(笑)実はそれまで行った事なくて、その歴史って知ってるようで知りませんでした。 占領下での残忍な行動にもかかわらず親日が多いので謎でしたが、これ読んでプラグマティズムゆえだなとハラオチしました。 英国、日本、中国、マレーシア、インドネシア、米国など関係諸...続きを読む国と様々なバランスで成り立っており、 政治的自由を制約してまで経済成長を追求するのはともかくとして、日本も学ぶべき所は多いですね。 この都市国家が経済戦略、政治面、文化芸術面など含めて今後どう変わっていくか注目したくなる一冊です。
シンガポールの華やかさと不思議さ(不気味さというか…)の理由は政治にあった。 シンガポールを知らない状態で読むのもよいが、同国の経済や教育の発展に目を見張ってから読むとなおよい。 教育制度について知るのにも適している。簡潔だが、教育と政治の関係が明快に説明されている。 マレーシア史と読み比べると面...続きを読む白そう。
シンガポールが1819年イギリスの植民地になるまで森以外にほぼ何もない島だったというのが驚きでした。そこに住み着いたのがあくまで出稼ぎという感覚で来ている移民だったために、定住社会ができるより先に国家が先行して成立したという特殊性が本当に面白かったです。国家主導で経済発展を最優先に政策決定したために...続きを読む、国に固有の文化や芸術が生まれなかったという指摘も納得です。以前シンガポールを訪れた際に、発展してきれいな国なのに、なにか掴みどころがなくて得体の知れない印象を受けた理由が分かった気がしました。 それにしても本書の読みやすさ、分かりやすさは完璧の域だと思います。歴史の開始が近代、かつ一党独裁というシンプルさのおかげもあるかもしれませんが、全ての出来事の因果関係をこれほど分かりやすく書けるものかと感心しました。時代区分を明確にして、政策や政権の特徴などをいくつか箇条書きのように説明して、その結果どうなるのか、ということが理路整然と解説されています。著者の力量、編集者の能力、シンガポールの歴史そのもの、いろんな理由があると思いますがとにかく素晴らしいです。 シンガポールは物価がものすごく高いという印象です。その理由も、経済発展→少子化→移民奨励→高所得移民が増えて物価高騰、という風に非常に分かりやすく説明されています。中間層より低収入の人々がどう生活しているか疑問だったのですが、公共住宅に住んでいる率が80%という話を読んで納得しました。隣同士を異民族にしたり、年金の積立金で持ち家として購入させて定住させ、国民としての帰属意識を醸成する手法に舌を巻きました。
明るい北朝鮮と良く言われるシンガポールだが、実際のところどこまで北朝鮮なのか。 その歴史の始まりは1800年代と圧倒的に若い。 歴史がなく、多民族からなる国家だからこそ、強力な連帯が必要となり、 生き残るためには何よりも経済力が優先されたという点ではむしろアメリカとの共通点が見いだせる。 ではな...続きを読むぜアメリカとではなく北朝鮮と比較されるのか。それは規模に応じて戦い方が違ったからだろう。 アメリカの経済力とは、圧倒的な国土と人口を背景にした自由主義の旗の下の競争戦略であり、 新しい製品、サービスが生み出され続けることに起因する。 一方シンガポールはマレーシアとインドネシアに資源を握られた少数国民国家であるがゆえ、 生産力や労働力で近隣諸国に敵うはずもなく。 国家=企業となり、国家主導、官民一体で時事に応じた産業に舵を取り続けるしか生きる道はなかった。 それは輸送中継地点という地の利を活かした貿易業、石油精製業、多国籍企業の誘致で成功し、 近年では研究開発・ハイテクなどの資本集約・技術集約型にシフトしつつある。 しかし、シンガポールは小国と言えども多民族国家であり、 舵取りする船を一隻にまとめるには、経済以外の分野でも強権を発揮する必要にせまられた。 個人の権利、表現の自由、文化振興についての厳しい制約のマイナス影響は測りにくいが、 現時点ではただ表出していないだけとも見える。 小規模国家にはやはり独裁が適しているのか? それともただ単に、良い独裁が成功し、悪い独裁が失敗しているだけなのだろうか。 北朝鮮に限らず、経済的に失敗しているはずの多くの独裁国では長期独裁政権が続いているし、 独裁下で民主運動が活発なミャンマーは、未だ混迷から抜け出せずにいる。 自由があって貧乏なシンガポールが良かったのか、自由がなくとも裕福なシンガポールが良いのか。 国について、未来はもちろん、過去現在についてすら評価は難しい。
レビューをもっと見る
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
新刊やセール情報をお知らせします。
物語 シンガポールの歴史 エリート開発主義国家の200年
新刊情報をお知らせします。
岩崎育夫
フォロー機能について
「中公新書」の最新刊一覧へ
「社会・政治」無料一覧へ
「社会・政治」ランキングの一覧へ
アジア近現代史 「世界史の誕生」以後の800年
アジア政治を見る眼 開発独裁から市民社会へ
近代アジアの啓蒙思想家
現代アジア政治経済学入門
現代アジアの「民主主義」
世界史の図式
入門 東南アジア近現代史
「岩崎育夫」のこれもおすすめ一覧へ
▲物語 シンガポールの歴史 エリート開発主義国家の200年 ページトップヘ