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「ぼく」を通して語られる、いつか、どこかで暮らしていた人々の物語。 おばさんは幼い頃、「ぼく」の母親が窓から捨てた油で顔に消えない痕がのこるが、のちに、刑務所に入った父親、交通事故死した母親のかわりに「ぼく」をあずかる。 幼馴染みたち、アパートの飲んだくれのおじさん、月を見張っているおじいさん――。 富とは無縁の人々を、静かな雨が包み込む。「永遠」にめぐる世界を閉じ込めたかのような奇跡的中編。 第一五六回芥川賞を『しんせかい』で受賞した著者による、2014年発表の中編小説
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Posted by ブクログ 2015年04月09日
私であり、あなたであり、誰でもある 過去でもあり、現在でもあり、未来でもある 生でもあり、死でもある その「目」の自由さよ。 すべてを俯瞰しながら、全部がつながっている感じが良かったです。 私たちは世界を分け合って生きているのだ、と思いました。
Posted by ブクログ 2015年06月29日
時間軸にとらわれないパラレルワールドのような状態で、かつ俯瞰から眺めているような不思議な小説。始めは、言い知れない違和感があったけれど、慣れてくるとコーヒーカップに乗っているような感覚でクルクルと展開していけた。著者他の作品も読んでみたくなった。
Posted by ブクログ 2016年10月12日
死に際に立ったことがないので適切な表現かわからないけれど、「走馬灯のような」小説だった。 過去・現在・未来。主観・客観。生・死。すべての境界線が曖昧で、1枚の絵をびりびりに千切って、ランダムに繋ぎ合わせた塊のような印象だった。物語性が希薄なため、記憶には残らなさそう。。
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山下澄人
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