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漱石の小説はおおかた読んでいるという人も、評論や講演となると十分目がとどきかねるのが実情ではあるまいか。本書は講演記録『文芸の哲学的基礎』『創作家の態度』などを主軸として、他に評論文・談話・初期の文章から文芸論にかかわる作品を選んで編成したもの。ここに尖鋭勁強な理論家としての漱石像がくっきりと浮かびあがる。
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Posted by ブクログ
天才の頭の中を覗いてみたいと常々思っていて、そんな願いが叶う本な気がする。漱石がどのような態度や理論で小説を書いているのかが(全ては理解できないにしても)読めるのはありがたかった。芸術に対する考えは深く頷けるものだった。
漱石の作品が本書に述べられているように理論的に著されていると思うと感慨もひとしおだ。しかしまた、東大での英文学の講義が理に走り過ぎて最初は不評だったことも頷ける。西洋文明に対する批判的態度も、実際に彼が英国留学を経験したうえでのことで、当時の多くの日本人や現在の自分などが想像しえない境地にいるからだ...続きを読むと思える。講演録もユーモア溢れるものだったが、「道楽と職業」が最も楽しめた。
夏目漱石は、おそらく近代日本の作家の中では例外的に、文学を理論的に考えようとした書き手である。漱石は、小説が「書かれるもの」=言語による再現であることに自覚的だったし、だから、小説の構成やさまざまな語りの技術=技法をおろそかにできないとも考えていた。一定の留保は必要ではあるが、漱石のテクストは、彼の...続きを読む文学理論の実作化という側面があることは事実である。そして、この自覚が、漱石と?外とを分けるポイントでもあるのだろう(?外は稀代の名文家であるが、小説的な構成、構想力という点では、漱石と比べて見劣りがする)。 それにしても、この構成は編者の磯田光一によるものなのだろうか。抄録がほとんどで、一つ一つの文章が中途半端になってしまっている。漱石独特の思考のリズムに慣れたころに文章が切られてしまうので、とてもストレスを感じてしまった。テクストの選定にもあまり意図が感じられない。「文芸論集」という看板がもったいない感じだ。
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