鏡の花

鏡の花

649円 (税込)

3pt

少年が解き明かそうとする姉の秘密、曼珠沙華が物語る夫の過去、製鏡所の娘が願う亡き人との再会……。「大切なものが喪われた、もう一つの世界」を生きる人々。それぞれの世界がやがて繋がり合い、強く美しい光で、彼らと読者を包み込む。生きることの真実を鮮やかに描き出すことに成功した、今までにない物語の形。ベストセラー『光媒の花』に連なり、著者の新しい挑戦が輝く連作小説。

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鏡の花 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年02月22日

    『光媒の花』と同じくリンクしていく連作短編集。各章共通する登場人物達なのだけれど、全く違う道を歩んでいるお話。生と死と、昏く重みある先に、光を見出すような最終章のまとめかたが相変わらず凄い。
    あの時ああしていれば、そんな生きていく上で思わずにはいられない幾つもの「もしも」。分岐の世界の中にも更なる「...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年01月23日

    あの行動をとらなければ、あの時ほんの少し違ったら、別の世界になる。
    これは家族を失う喪失の物語だ。
    だが次の章になると家族の中の生者と死者が入れ替わり、残された家族の人生が全く違ったものになる。その時、家族の別の一面が明らかになる。
    そしてある家族の喪失の物語が別の家族の物語へと繋がっていく。
    なん...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年07月11日

    すごく綺麗で透明感のある、シンっとした連作。
    でも読んでいてすごく心を揺さぶるけど、すぐどんな話か忘れちゃいそう。
    実際に「光媒の花」もさっぱり内容を覚えていない。
    とっかかりを読んでも思い出せない。

    今作の中では「きえない花の声」は切なくていいな。曼殊沙華の鮮やかさと内容のコントラストが素敵。
    ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年09月29日

    一本の花を囲んだ複数の鏡。目次に描かれた絵はこの物語たちのイメージ通りに思える。元は同じ花なのに鏡に映るのは少しずつ違う花、見えている花びらが違い数が違う。少しずつ異なる世界に見つかるものは何だろう。

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    Posted by ブクログ 2023年11月08日

    それぞれの章では逃れられない不幸や登場人物の些細な行動をきっかけとして、大切な存在が失われてしまった家族の話が描かれる。

    あと一歩早ければ。あんな言葉をかけなければ。どうすることもできない自分。そんな起きてしまった誰のせいでもない不幸に苦悩し、悶々とした日々を過ごす登場人物たち。そんな彼らの人生を...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年03月01日

    面白かった。4.5くらいかなぁ

    読書YouTuberがおすすめしていたので読んでみました。 短編集で、1章でなくなってた人物が、第2章では死ぬきっかけとなった事象を回避して生き残っ手いたならばというパラレルワールドのような世界観で各章進んていく
    事前のあらすじ説明を知らずに読んでたらたぶん混乱して...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年01月11日

    光媒の花と同じように、それぞれの短編
    がパラレル的な繋がりを持つ構成。
    同じキャラクターが、違う形で現れたり
    と混乱気味だったが、ラストを読むこと
    で、この本の主張が分かったような気が
    した。
    花シリーズでは、光媒の方が読みやすい
    と感じた。

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    Posted by ブクログ 2020年01月10日

    いわゆる連作短編の構成なのだけど、それぞれの短編の関係性はかなり不思議です。こっちの短編では生きていた人が、次の短編に行くと死んでいたり、逆に死んでいたはずの人が、違う短編では生きて成長している姿を見せたり。

    それぞれの短編を単独で見ても、あるいは連作長編として見ても、道尾さんらしさを感じます。ミ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年11月19日

    パラレルワールド系はあまり得意ではないけれど、
    これは連作短編集なので読みやすかった。
    あのときこうしていれば…、人の死は変えることができたのだろうか?
    ”たられば”は語ると止めどないが、残された者にとっては死を受け入れるための必要な行為なのかもしれない。
    「光媒の花」と姉妹作と言われているが、内容...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年04月06日

    おもしろかった。
    6章からなる短編集だが、連作になっている。
    6章全体で一つの長編とも受け止められる。

    第1章を読むと普通の文芸作品であるが、2章の冒頭で多少混乱する。
    3章で作者の意図が見えてくる。
    6章でなんとも言えない、じんわりとしてくるといった感じである。

    ファンタジーとも言えるしそうで...続きを読む

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