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日本の言葉の大量死が始まった! 帰郷、大衆、あなた、かまう、しらじらしい、巴里、わが町、お前ら、出世、元気、叙情、もとい、ヱ・・・・・・。 昭和の時代まで生き生きと使われたあの言葉、この言葉は、いったいどこへ消えたのか。 「岸辺のアルバム」「ふぞろいの林檎たち」など、数々の名作ドラマを演出した名ディレクターが綴る、ささやかだが愛すべき言葉の記録。 『文藝春秋』の人気コラムが待望の新書化!
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Posted by ブクログ
永六輔、大橋巨泉氏の後輩、久世光彦、阿久悠氏の先輩の鴨下信一氏(S10生まれ)の「昭和のことば」(2016.10)、読んでて何度も膝を叩きました(^-^) 式次第 一全員起立、一国歌斉唱、・・・、一仰げば尊し 懐かしいです。幸福(しあわせ)には、確かに、小さな、ささやかな、平凡な、そんな形容がついて...続きを読むました。大衆から家族へ、そして個人(ひとり)へ。缶詰はご馳走だったw。慎ましい生活、いじらしいほどの遠慮と気づかい。風立ちぬ、いざ生きめやも。プロマイド。柳。もとい。身を粉にして働く。骨身に徹する。松竹梅!
正確、正直、正当、正義など、抽象概念の「正」は今も生きているが、いわばリアルな「正」の字が、平成に入り消えつつある。たとえば正札、正貨、正味といった言い方。正味というのは味のことを言うのではなく、入れ物や目減りを除いた中身の分量を意味する言葉。こんな言い回しが滅びつつある。昔なつかしい飲み屋の正一合...続きを読むもなくなった。俗語だが、正肉、正油といった混ぜ物がないことを意味する表現も今は影さえ見えない。正客、正字(略語の対)、正座、正賞(芥川賞の正賞は時計。)などもほとんど聞かなくなった。正が廃れ、不純、不倫が純粋、倫理を押しのけて跋扈している。言葉は現実を映す鏡。「正」の文字が日々排除されていく現実はまことに嘆かわしい。
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