気になる「ブラック企業」ワタミの背景にあったものは、なんとなく自分が思っていたものとおおよそ合致していた。強烈な個性を持った創業者と従業員の温度感の差、
世間と企業内との温度感の差、成功者に対する妬みと僻み、スキャンダルを求める風潮等々が複雑に絡み合ったものであり、必ずしもワタミが「従業員をちぎっては投げする」ような悪徳企業とも言えない、というものだ。
しかしまさに「perception is reality」。事実がどうであろうと、どんな正当性があろうと、より重要なのはそれが相手(この場合不特定多数になるが)にどう捉えられるか、ということなのだろう。それで自身の信念を否定されなければならない渡邉氏の胸中は察するに余りあるが、それが今という時代の真実なのだと思う。